福祉業界の企業とスポーツチームが連携?その取り組みにより生まれる可能性とは
特別養護老人ホームや放課後等デイサービスなどの介護福祉事業を、神奈川県西部で展開している企業(社会福祉法人一燈会)が、同じ神奈川県西部が活動地域である湘南ベルマーレフットサルクラブのスポンサーとなっていることをご存知でしょうか。
福祉業界の企業がフットサルチームのスポンサーに?と思う方もいるようですが、実際これまで介護福祉とITや旅行といった他業界との連携はありましたが、スポーツとのコラボレーションは多くありません。
そのような中で2018年にオフィシャルユニフォームスポンサーとなったのには、単に金銭的な支援を行うことを目的としていないようです。
企業とチームそれぞれの目的とは?
スポンサーとなった社会福祉法人一燈会は、神奈川県西部で数多くの介護保険サービスや、障がい者向け福祉サービスなど多数の介護福祉事業を展開させています。
2019年10月には乳幼児から高齢者まで対象にした医療・介護の複合型施設「サウスポート」を開設したことでも知られている企業です。
ベルマーレはFリーグとJリーグにそれぞれチームを抱えている唯一の団体であり、選手層を厚くするため高校生・中学生・小学生チームを育成することも重要な課題となっていました。
ベルマーレから一燈会にスポンサーとして声が掛かったのは、Bチームやトップチームを目指す高校生・中学生・小学生のチームを支えてもらいたいというニーズがあったからのようです。
一燈会も可能性のある方たちの未来を切り開いていけたらという思いと、誰もまだ目を向けておらず何のサポートも入っていないことに関わることへ魅力を感じたとしています。
さらにベルマーレを応援することで、地域活性化につながるとも考えたとされています。
実際どのような活動や取り組みが行われている?
将来ユースチーム入りを目指す中学生や小学生などのジュニア世代チームの支援として、社会問題となっているフードロスを活用した栄養サポートをまず実践することから始まりました。
さらに一燈会とベルマーレが連携したサッカー教室を開催し、スポーツの持つ力を介護福祉事業に生かすことも考えているようです。
スポーツに関心がないという方の多くは、楽しみ方を知らない場合が多いと考え、まずスポーツを観て楽しみ方を知ってほしいとのこと。実際、スポーツは観戦するだけでも元気をもらえたり健康になったりともいわれています。
そしていずれは高齢者施設にトップチームの選手が定期訪問し、交流する機会を設けるといったことも検討しているようです。
選手と直接交流を続けることで、興味がなくても試合を観てみたいという方があらわれる可能性もあります。それが楽しみや生きがいに繋がればと考えているようです。