介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

福祉・介護・保育などの業界の今後の動向について

2020.09.16
分類:その他
日本の高齢化に伴い、福祉・介護業界は急速に拡大しているといわれていますが、介護を必要とする方が増える勢いが大きく介護現場では常に介護職員が不足している状況です。 需要に供給が追い付いていないともいえる状況で、今後の福祉・介護業界の動向が危ぶまれるところですが、実際2025年には介護職員が約34万人不足すると推計されています。

介護現場の職員はすぐに辞めてしまう?

現在の福祉業界の市場規模は約7,500憶円、労働者数は約5万1千人で平均年齢は約40歳、そして平均勤続年数は5.9年と短いことが特徴です。 労働者数は市場規模と比較すると多く感じるでしょうが、平均勤続年数が短めなのはハードな職種であることや、子育てなどと両立しにくいことが原因とも考えられます。 また、労働は過酷であるのに対し、それに見合わない賃金では割が合わないと感じ辞めてしまう確率は高くなるでしょう。 平均年収は一般的な水準で440~450万円程度ですが、企業により差があるためこの平均を下回る場合には大きな不満を感じさせることになるかもしれません。

介護現場は人材確保と育成が大きな課題

今後の福祉業界の動向について考える前に、まずは目の前の課題を解決させていくことが必要です。 現在も成長し続けている業界であり、新しいサービスや施設なども展開され、異業種からの参入も進んでいます。 しかしそこで働く人材が不足していれば、いくら施設が充実していても適切なサービスを提供することはできません。 拡大する市場を支える人材を確保し育成することが、福祉業界の最も注力するべき課題といえます。

人材確保に必要なこと

人材を確保するためには、福祉業界を支える介護福祉士の待遇をさらに改善することも必要となるでしょう。 サービスや事業形態などについても、利益重視から人間性重視・満足度向上などを重視させる方向に転換させていくことが必要です。 拡大が予測できる業界であり、社会的意義のある業界であるからこそ、異業種から新たに参入する動きも拡大しています。

保育業界の動向は?

福祉業界は介護以外にも、保育業界についても市場が拡大されることが予測されます。少子化といわれている中で、待機児童ゼロを目標に国や自治体が動けば、現場で働く保育士も必要となります。 しかしこちらも人材の定着率が悪く、大きな課題となっているところです。 今後拡大が予測できる業界であり、社会的意義のある業界であることは介護業界と変わりません。そのため介護業界同様に、異業種からの参入も増えていくことが予想されます。 介護も保育も女性が社会進出しやすい職場環境であるため、その女性が働きやすいと感じられる環境や福利厚生、待遇を整備することが必要です。