福祉業界の中でも介護分野が抱える問題とその現状とは?
少子高齢化が深刻化している日本ですが、さらに2025年には団塊の世代が75歳に達する後期高齢者となるため、さらに介護を必要とする高齢者が増えることが予測されています。
しかし福祉業界の中でも、介護スタッフとして働く人材は37.7万人不足することが見通されているなど、人手不足がさらに深刻になるという課題を抱えているのが現状です。
福祉業界や介護業界へのニーズは高まり続ける中で、どのように慢性的な人手不足に悩む介護スタッフを補えばよいのかが今問題となっています。
福祉業界の中でも介護スタッフの人手不足が深刻なのはなぜ
福祉業界の中でも介護分野は、市場規模に比べれば労働者数が多く、一見人手は不足していないと感じるかもしれません。
しかし平均勤続年数は短めで、雇用してもすぐに辞めてしまうなど離職率の高さが問題になっています。
その背景には、
・介護の仕事が肉体労働であり体力や健康などで問題を抱える、働き続けることが難しくなる方が出てくること
・労働に見合うほど賃金が高くないこと
・夜勤などがあれば小さな子どもがいる方は働きにくいこと
などが挙げられます。
しかし国も介護スタッフ不足の問題を開所しようと、介護職員の待遇改善などを進めているところです。
賃金引き上げ・昇給制度・キャリアアップ支援・外国人技能実習制度の導入などの他、今後は積極的にAIなど介護ロボットを現場で活躍させるなど労働者の負担軽減を図る取り組みも実施・検討されているので、職場環境が改善されれば介護スタッフ不足問題も解消される可能性はあります。
介護スタッフが抱えている事業所への不満も
しかし事業所独自の問題で介護スタッフが不満を抱えている場合には、その現場の環境も見直しが必要になります。
たとえば休憩時間や有給休暇を取りにくい状況や、人間関係が悪化しているなどの要因により、離職者が多く出ていることもあるようです。
介護スタッフの抱えている不満や負担を解消・軽減できるよう、率先して事業者がその対策を講じていき、業務効率化や職場環境改善に取り組んでいくことが必要といえます。
働くことに満足してもらえる職場環境づくりを
福祉業界や介護業界で提供されるサービスは多岐に渡りますが、利用者に満足してもらえるサービスを提供することはもちろんのこと、介護スタッフに働きがいを感じてもらえる職場づくりも大切です。
現状抱えている問題はなにか改めて認識しなおし、成長し続ける市場を支えてくれる人材確保に努めていきましょう。