介護福祉事業情報ラボNursing care work Information Lab

福祉業界の中でも介護現場の離職率はなぜ高い?

2020.11.12
分類:その他
福祉業界は離職率が高いといわれていますが、介護現場などで働いていた方が辞めてしまう理由はそれぞれです。 そこで、離職率を高めてしまっている理由を把握しておき、雇用された人が今後辞めてしまわないような対策を検討しましょう。

介護業界を辞めた理由で多いのは?

福祉業界の中でも介護現場を辞めたという方のうち、その理由として挙げられることが多いのは人間関係の不和や勤務・給料体系への不満などです。 職場の人間関係が悪ければ、どの業界でも退職者を増やすことになりますが、介護職の場合には一緒に働くスタッフ以外にも利用者やその家族など様々な人と関わることになります。 複数の職員が複数の利用者を同時にケアしていくため、互いが協力しあわなければなりません。 介護スタッフ以外にも、医師や看護師、理学療法士など他分野の専門スタッフも一緒に働くことも多いため、情報の伝達などが円滑にできる環境づくりが必要です。

賃金が見合わないことで退職

介護職はキツい肉体労働というイメージが強いですが、それに見合った給料と感じているスタッフは決して多くないようです。 未経験や無資格からスタートしたスタッフの場合、働き始めは給料が安くても、だんだんとキャリアアップしていけば満足できる給料を受け取るようになれるのでは…といった希望をもって介護現場で働く方もいます。 しかし実際に資格を取得し働いている方が、自分とそれほど給料が変わらなければ、モチベーションが低下してしまうでしょう。 介護職は職場によるものの、夜勤や早出などもある不規則な勤務体系ですので、手当などが支給されたとしても身体的な負担が大きいと感じるスタッフは少なくありません。 それらも踏まえて、頑張った分だけ収入が増えると感じてもらえる職場であることが、離職率を低下させる上で必要になるといえるでしょう。

介護職員処遇改善加算も新設されている

実際、国も介護現場の人材不足を重くみて、介護職員処遇改善加算など新たに制度を設けています。 条件を満たした事業所に対し、介護職員の賃金改善のための資金が支給される制度です。 国も介護スタッフがキャリアアップを目指し、安心して働くことができるように処遇改善に向けて動いていますし、今後も新たな取り組みなどが始まる可能性もあります。 介護事業所も現場で働くスタッフが生きがいややりがいを感じられる職場環境を整備し、モチベーションを高めることができる昇給制度などを設けて、少しでも退職してしまう方が少なくなるように取り組んでいきましょう。