建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

工事管理システムに備わっている機能の種類と導入するメリット・デメリット

2022.07.09
分類:経営

工事管理システムを導入することで、顧客管理・見積管理・発注管理・原価管理・工程管理など、様々な情報の一元管理が可能となります。

建設業では様々な情報を管理しなければならないため、工事管理システムを導入することは大きなメリットになると考えらえますが、実際どのような機能が備わっているのか、具体的なメリット・デメリットについて説明していきます。

工事管理システムに備わっている4つの機能

工事管理システム(施工管理システム)に搭載されているのは、主に次の4つの機能です。

・発注管理(工事ごとで仕入れ先に対する発注を登録する機能)

・原価管理(仕入に対し今後生する支払予定を管理する機能)

・売上管理・請求管理(工事現場ごとの売上管理をする機能)

・入金管理(工事先の請求に対する入金状況を管理する機能)

他にも、受注管理・工程管理・資産管理・労務管理・機械管理などの機能が備わっている工事管理システムもあるため、契約から売上金回収までの一連業務を一元化した管理を可能とする場合もあります。

 

工事管理システムを導入する3つのメリット

工事管理システム(施工管理システム)を導入することで、次の3つのメリットがあります。

工事データの一元管理が可能

工事管理システムを導入すると、工事に関するヒト・モノ・カネといった経営資源を一元そして管理できます。

また、必要なデータを簡単に取り出すことができるため、ミスを防ぐことにもつながるでしょう。

現場で使用する工程管理表や日報などは紙媒体よりも、電子化することでわざわざ出力する手間を省き、ペーパーレス化による経費削減にも繋がります。

作業の進捗をリアルタイムで確認できる

工事現場ごとで作業進捗を確認したいとき、リアルタイムで把握できます。

作業の進捗状況だけでなく、原価や売上見込みなどもリアルタイムに把握できるため、正確に予実管理することが可能です。

迅速な意思決定が可能

精度の高いデータをリアルタイムで把握できれば、重要なビジネス判断を迅速に行うことができます。

保有する資産・売上・利益・人材状況などの経営情報を、経営層が確認したいときに閲覧できることで、重要な判断を遅らせることなく、ビジネスの機会を失うことを防ぎます。

 

工事管理システムを導入する3つのデメリット

工事管理システムを導入することのメリットは大きいですが、次の3つのデメリットにも注意が必要です。

システムを使う上での管理体制と人材が必要

工事管理システムを活用するためには、システム内部に必要な情報を蓄積することが必要であり、データ入力や管理できる人材が必要となるため、導入する前に運用体制を決めておくようにしましょう。

多機能である分コストがかかる

導入するシステムが高機能・多機能なほど費用は高くなりますが、必要のない機能で高額な費用を支払うのは無駄です。そのため導入するよりも前に、どの機能が必要か検討しておくようにしましょう。

外部ツールとの連携できないと不便

他のツールやシステムと連携できないシステムの場合、データ移行を手作業で行わなければならず、運用まで一定の時間や手間がかかります。