建設工事の現場で行う管理は、手間のかかる業務も多いため、手や時間を取られがちです。
仕事の質を低下させずスムーズに進めていくためにも、業務を効率化させたいと考える方は少なくありません。
そこで、工事現場の業務を効率化させるためにITを導入するにはどうすればよいのか、その方法について説明していきます。
工事現場の業務を効率化するときには、仕事を進める上での無理・無駄・ムラを省くことが必要となります。
無理なスケジュールや業務量、無駄な業務や会議、従業員の業務負荷のムラなど様々なことが対象となるでしょう。
問題が蓄積されればされるほど、従業員の負荷が重くなり人材流出や業績低下に繋がる結果となってしまいます。
無理・無駄・ムラとなっている業務などを洗い出し、優先順位を決めて問題解決していくことにより、業務フローを改善させることができます。
建設業にIT導入する理由は、生産性の向上や人手不足解消などを実現させたいからです。
すでにIT導入やICT化は進められていますが、たとえば次のような施策を現場で取り入れるケースが見られます。
・WEBカメラを使用した現場状況の進捗確認
・VRを使った危険体感による危機認識など安全教育への利用
・スマホやタブレットなどの電子端末を使った図面や工数のやりとり
・クラウドサーバーを使った従業員の健康・安全管理
実際、建設業はIT導入やICT化がそれほど進んでいるといえない状況ですが、その理由として次のことが挙げられます。
・中小企業が多く導入コストの捻出が厳しい
・従業員の高齢化で新技術を浸透させにくい
資本金や従業員数に余裕がない中小企業が建設業界を支えているため、ITを導入したくても高額なコスト負担が厳しい状況であるなどの理由で、ICT化を進めることができないケースは多いといえます。
補助金制度などあるものの、すべてのコストを賄うことが厳しく、普及を遅らせる原因になっています。
建設業の従業員は高齢化が進んでいるため、IT導入やICT化を進めても、新技術に対応しにくいことも原因のひとつです。
スムーズに使いこなすためにはある程度業務のリソースが必要ですが、高齢者にとっては負担が大きく、導入を断念するケースもめずらしくないといえます。