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玉掛けの合図とは?合図やサインの種類とそれぞれの方法や注意点を紹介

2023.01.28
分類:経営

玉掛け作業とは、吊り具を使用し荷を吊り上げたり外したりする作業です。

主にクレーンを使った荷役運搬で、クレーンのフックに荷物を吊り、吊り上げ・移動・設置・片付けまで行います。

また、クレーンの運転手に対し、合図を伝えるサインなども玉掛け作業の1つですが、その合図やサインの種類と、それぞれの方法や注意点について紹介していきます。

玉掛け作業とは

玉掛け作業とは、

・吊り具を使用した一連の作業

・運転手に合図を送る動作

です。

工事現場で使用するクレーンは、吊り上げた荷を操作するときに距離感を誤ることは許されません。

このとき、玉掛け合図でクレーンの運転手に距離を伝えることができます。

玉掛け合図の種類と方法

玉掛け合図の種類には、手・笛・旗・無線で行う方法があります。

合図を間違えば、クレーンの運転手は距離感をつかむことができず、事故が起きる可能性もあるため注意しましょう。

正確な合図を覚えるために、次の4つを説明していきます。

・ハンドサインの方法

・笛サインの方法

・旗サインの方法

・無線サインの方法

それぞれしっかりと理解していきましょう。

ハンドサインの方法

手を使った合図がハンドサインですが、決められたポーズを確実に行い、位置を指示するときにはできるだけ近くの場所で指差しにより行います。

・呼び出し 片手を高く上げる

・位置の指示 できるだけ近くの場所で指差し

・巻き上げ 片手を上に輪を描く

・巻き下げ 腕を水平に上げ手のひらを下にして振る

・ジブ上げ 親指のみ上にして突き上げる

・ジブ下げ 親指のみ下にして突き下げる

笛サインの方法

笛サインは、笛を鳴らす間隔により合図を送ります。

なお、笛のみで合図を送るのではなく、手を使った合図の補助として使います。

・呼び出し 長く一声

・巻き上げ 短く間を置き二声

・巻き下げ 短く間を置き三声

・微動 指示前に短く一声

・停止 少し長めに強く一声

・急停止 短く連続

旗サインの方法

旗サインは、手や笛では判断しにくい広い場所で使用します。

・呼び出し 高く上げる

・位置の指示 荷の近くで旗を示す

・巻き上げ 上げ輪を描く

・巻き下げ 水平にして左右に振る

・ジブ上げ 頭部に乗せ突き上げる

・ジブ下げ 頭部に乗せ突き下げる

無線サインの方法

声を使った無線サインは、広い建設現場や高い建造物を建てる場所で、無線やトランシーバーを使い伝えます。

合図に出てくる「コ」はクレーンの「フック」を指し、「オヤ」はクレーンの「ジフ部分」のことです。

・巻き上げ (コ)ゴーヘイ

・巻き下げ (コ)スラー

・ジブ上げ オヤゴーヘイ

・ジブ下げ オヤスラー

・少し移動 チョイ・チョイチョイ

・伸縮 伸ばし(縮める)

なお、2つの言葉を組み合わせて伝えることもあります。