「建設汚泥」とは、産業廃棄物の中でも「汚泥」に該当する最も排出量の多い品目です。
全体の約4割を超える割合を占める廃棄物で、処理費用の方法や費用など気になるケースも少なくありません。
そこで、建設汚泥とはどのような廃棄物なのか、処理の流れやかかる費用の目安について簡単に解説していきます。
「建設汚泥」とは、建設工事に関連する掘削工事で発生する泥状の掘削物・泥水ですが、廃棄物処理法に規定され「産業廃棄物」として扱われるものを指しています。
そして「建設汚泥」に含まれる泥状は、標準仕様ダンプトラックに山積みすることはできず、その上を人が歩くことのできない状態です。
土の強度を示す指標であらわすと、
・コーン指数おおむね200kN/㎡以下
・一軸圧縮強度おおむね50kN/㎡以下
のいずれかの状態といえます。
さらに建設汚泥と間違いやすい「土砂」は、掘削工事で発生するもののうち水分除去が容易で有害物質は含まず、環境に悪影響を及ぼすことがないものを指しており、廃棄物には含まれないという違いがあります。
汚泥か判断するタイミングは搬出段階ではありません。
掘削物を標準ダンプトラックなどに積込んだときには泥状でなくても、運搬中の練り返しなどで泥状になる場合には、「汚泥」として扱うことが必要です。
ただし、土砂・土地造成の目的となる建設発生土を含む土砂・港湾・河川などの浚渫に伴って発生する土砂・その他類するものは、廃棄物処理法の対象となる廃棄物からは除外されます。
汚染土壌は土砂に該当するため、廃棄物処理法で規制されるものではないと理解しておくとよいでしょう。
建設汚泥処理の流れは次のとおりです。
・脱水(含水率の高い汚泥から水分を絞り出し減量し、水分はろ過装置や微生物処理で処理し、脱水された汚泥を改良土として再利用する)
・焼却(水分を含む脱水汚泥を乾燥機へ投入し、焼却炉で減容して残った灰を再生路盤材などで再利用する)
・埋立て(減容が限界・再利用不可という場合には最終処分場で管理型埋立て処分を行う)
建設汚泥処理にかかる料金は、処分場や業者、エリアなどによって変わるものの、1キログラムあたり14~30円程度で、全国平均20円程が目安です。
汚泥にも様々な種類があり、成分や性状などで処理費用が変わってくる可能性があることは注意しておきましょう。
有害物質など含む場合には費用が高くなる可能性があります。