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請け負った工事の代金が入金されるまでの間つなぎ融資を活用したいなら

2020.06.02
分類:経営
工事を請け負ったものの、売上代金が入金されるまでの間、資材や材料などの仕入れ代金や外注費、人件費など様々な経費がかかります。そのため、入金までの間は一旦費用を立て替えるためのつなぎ資金が必要ですが、銀行から融資を受けてそれらの資金を調達するときにはどのようなことに注意すればよいのでしょう。

つなぎ資金を銀行融資で調達するなら

売上代金が手元に入金されるまでの間、先行する仕入や経費の支払いに充てる資金があれば問題ありません。しかし中小の建設業者の場合、十分な資金が手元にないことも少なくないため、銀行融資などを頼ることはめずらしいことでもないでしょう。

せっかく売上が上がっているのに、入金まで資金繰りがもたなければ資金ショートという最悪の結果を招くことさえあります。

そこで知っておきたいのが、銀行から融資を受けるために成功するポイントですが、主に次のことに注意してください。

試算表や資金繰り表の提出は必須となる

つなぎ資金を銀行から借りようとする場合、1年未満の短期で一括返済が基本となると認識しておきましょう。

そのため、売上代金が入金されるまでの期間、資金繰りを持たせることができるかがカギとなります。

実際に売上代金が入金されたとき、完済させるだけのお金が手元にあるのか重視されるので、資金繰り表の提出は欠かせません。

銀行からも、融資で資金を調達してから完済するまでの期間における予測資金繰り表の作成と提示を求められることとなるでしょう。

さらに作成した資金繰り表の根拠を示すためには、試算表も必要になります。予測された内容の妥当性を試算表から図り、認められれば貸し付けを行ってもよいと判断されるでしょう。

受注金額までの融資金額となる

つなぎ資金として融資を受けることを可能とする金額は受注金額までです。

前受金があれば、受注金額からその金額を差し引いた金額までの貸し付けとなります。

金額を証明するため、工事請負契約書の原本の提示を求められることとなるでしょう。

このとき、前受金や中間金の有無、回収期日なども嘘偽りなく伝えることが必要です。

売上代金の入金は融資を受ける銀行口座とすること

つなぎ資金の融資を受けるなら、売上代金の入金口座は融資を受ける銀行に指定しておくことが必要です。

そのため入金口座の指定を拒んでしまった場合、他の銀行にも同様に1つの契約書を使って融資を申し込み、別の銀行口座を入金口座として指定しているのでは?と疑われることになりかねません。必ず融資を受ける銀行の口座に売上代金が入金されるようにしておきましょう。