建設工事で使用する建設資材を販売する建材業界では、建設現場まで倉庫内で保管する資材を運搬するための物流費が大きなコストとなりがちです。
では物流費を効果的に削減したい場合には、どのような方法があるのでしょう。
住宅・ビル・港湾・鋼構造物などの建設現場では様々な建設資材を取り扱うことになりますが、土木系と建築系では用いる建設資材の種類や運搬費など違いがあります。
道路工事や基礎には必ず土木系建材を使いますが、建設資材として挙げられるのは砂や砂利・コンクリート・石材などです。
日本のどこでも採掘できるものであり、価格の半分を物流費が占めていると考えられるため、採掘できる場所に近ければ物流費を抑えることが可能といえます。
建設資材の場合には、物流単価の見直しが必要です。
建設資材の単価といっても、倉庫内での保管で発生する坪単価や梱包用資材単価、作業単価などいくつか種類があります。
いずれにしても単価を精査し直せば、本当に価格が適正か確認することができるでしょう。
仮に削減できる金額は少ない場合でも、年単位や会社全体で見たときには大きくコスト削減できる場合も考えられます。
ただ、工程分析と時間計測が重要となるため、単価を下げることだけにこだわりすぎれば作業の質も低下させてしまうので注意しましょう。
建設資材の物流費の単価を見直す上で、建設資材の物流部門を外注することも必要になることがあります。
人件費や建設資材の物流倉庫内で発生するコストを外注すれば、業務効率化とコスト削減になることがあるからです。
たとえば物流拠点などの賃料に管理コスト、その他運営のための経費などを削減できる可能性が広がります。
拠点縮小により輸送距離が増えれば配送コストは高くなるものの、会社全体でみれば有効になるケースもあるといえます。
また、建築資材輸送に関して、物流効率を改善させることも必要です。
具体的には輸送は実車率・回転率・積載率を高め、保管は作業効率を向上させる積み方や保管方法へと変更し、倉庫内作業はレイアウトやピッキング方法の変更に物流システムの再構築などを行います。
建設資材の輸送や保管などを改善させることだけでなく、社員教育にもしっかりと取り組むようにしてください。