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建設バブルは終わり現在の建設業界は相次ぐコロナ倒産で厳しい状況に

2021.10.10
分類:経営

建設業界は東京オリンピック需要などで、少し前までは建設バブルと呼ばれる好況だったといえます。

しかし現在では新型コロナウイルス感染拡大の影響により、厳しい状況に立たされているといえるでしょう。

そこで、建設業界ではこの苦境を乗り越えるために何をするべきか、今後の課題についてご説明します。

建設バブルから一変した現在の状況

新型コロナウイルス感染拡大までは、東京オリンピックにインフラ整備、都市再開発など様々な需要により建設バブルといわれる状況でした。

まさにバブル景気といえる好況だった建設業界ですが、新型コロナウイルスの影響による工事中止や中断など、様々な打撃を受けたといえるでしょう。

飲食店や宿泊業など、より深刻な影響を受けた業界からの仕事も減少し、中小規模の建設現場での工事の中止が相次ぎました。

一旦中断されていた工事が再開されたとしても、新型コロナ対策用の衛生用品や資材購入の他、三密回避のための設備導入、作業工程変更で人件費増加といったいろいろなコストが増えてしまっています。

工事が完成しないまま出費だけは増え、資金繰りが回らなくなり小規模事業者を中心とした建設事業者の倒産が相次ぎました。

今後も新型コロナによる建設事業者のコロナ倒産件数は増加することが予想されているなど、大変厳しい状況です。

 

対面で業務を行わなくてもよい工夫を

新型コロナで苦境に立たされている建設業ですが、人材不足の問題も解消されないまま、新型コロナ対策を必要とされるなど何から行えばわからない状況となっています。

そこで、IT活用によるコミュニケーション効率化や事務作業デジタル化など、対面でなくても可能とする業務を効率化させていくことを検討しましょう。

建設業といえば現場での作業がメインのため、ITを活かすことができる部分はないと考えがちですが、図面や施工管理などはタブレットなどで行うこともできるはずです。

また、受発注業務・設計業務・施工管理などのオフィスワークも、リモートワークで行うことの検討も必要となるでしょう。

 

働きやすい職場環境づくりが必要

ITを活かした業務効率化にも限界があり、人の手でなければできない作業や業務も多くあります。

そのため人材をいかに多く確保するかが重要ですが、そのためにも働きやすい職場環境づくりを目指すことが必要です。

適切な賃金水準確保・安定した仕事量の確保・女性スタッフの雇用推進・教育や研修を充実させるなど、できることはいろいろあります。