建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

建設工事現場を働きやすい環境にするために必要な「ワーク・ライフ・バランス」の推進

2022.06.19
分類:総務

官民共同で策定された建設業界への女性倍増と、女性が活躍しやすい建設業の行動計画などにより、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」なども制定されてだんだんと建設業で活躍する女性の姿も見られるようになりました。

しかし実際には、まだまだ建設業界は女性が活躍しやすい職場とはいえない状況であり、働きやすい環境にするための「ワーク・ライフ・バランス」の推進が必要です。

女性が活躍できる環境を整備し、性別を問わずに多様な働き方を受け入れることのできる環境整備が必要ですが、具体的にどのようなことが求められるのか説明していきます。

建設業の女性技能者数が増えることのメリット

平成9年頃の建設業の技能者数は最大といわれていますが、そのときの女性技能者の割合は6%程度でした。

しかし建設投資が減少し競争が激化したことにより、だんだんと男性技能者も減っていったため性別による割合は変わってきたといえます。

建設業は従事者が高齢化し、若年入職者がだんだんと少なくなったという問題に直面しているため、今後はさらに人手不足が進んでいくと考えられています。

そこで、女性技能者が増えていくことにより、人材不足の問題も解決しやすくなるといえるでしょう。

さらに女性が活躍できる現場ということは、性別を問わずに誰でも働きやすい職場であることを意味します。

業界全体にも新しい活力や刺激をもたらすことが期待できることもメリットです。

 

女性が働きやすい環境整備に向けた意識と取り組みが必要

女性が活躍できる現場を作るためにも、建設業で働きたいという意欲のある女性を増やすだけでなく、女性を受け入れる体制の整備が必要です。

女性が働きやすい環境として、たとえば女性専用のトイレや更衣室の準備などが必要となるでしょう。

また、子育て中の方などは短時間勤務を可能とすることや、産休・育休制度の完備なども求められます。妊娠や出産後に現場復帰できるよう、配慮することも必要です。

さらに力仕事などは男性がサポートするといった体制整備も求められます。ベテランの職人の中には、女性には無理と一方的に決めつける傾向も見られますが、このような傾向があれば女性は働きづらいと感じてしまいます。

男性と女性が互いにできない部分を補いあうことで、すべての従業員が働きやすいと感じる環境を整えることができるはずです。