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建設従事者が時間単位で年次有給休暇を付与してもらうことは可能?

2023.11.22
分類:総務

建設業で働く従事者の中にも、1日単位ではなく、数時間程度のみ有給休暇を取得したいという場合もあるかもしれません。

 そもそも建設業でも、有給休暇を取得しやすい環境を整備することが必要といえるため、時間単位での取得が認められれば、働きやすさを感じてもらうことにもつながるといえるでしょう。

 そこで、建設従事者が時間単位で年次有給休暇を付与してもらうことはできるのか、その内容について解説していきます。

有給休暇の時間単位付与とは

 「年次有給休暇」とは、一定要件を満たした労働者に対し、通常の休日とは別で与える休暇で、休暇取得中も賃金が発生します。

 時間単位付与により取得する場合、1日や半日などの単位で取得する休暇が、1時間や2時間などの単位取得となります。

 小分けに年次有給休暇を取得できたほうが、有給休暇を無駄にすることがないと考える労働者もいることでしょう。

 しかし実際には、時間単位による有給休暇付与は、事業者に対し義務化されていません。

 そのため建設業で制度として導入していれば取得可能ですが、労働基準法の計画的付与としても扱われないため、事業者ごとの考えや意向で決まるといえるでしょう。

 また、制度として導入する場合、労使協定を結ぶことや就業規則に規定しておくことが必要です。

  

時間単位付与を可能とする有給休暇の上限

 時間単位による有給休暇取得が可能となれば、建設業で働く人たちも、積極的に有給休暇を取得しようと考える可能性はあります。

 ただ、与えられた年次有給休暇日数のうち、すべてを時間単位で取得することはできません。

 時間単位付与の上限時間は、1年間で合計5日分までとされていることは、周知しておく必要があります。

  

有給休暇を時間単位で付与するメリット

 有給休暇を時間単位付与で付与するメリットとして、気軽に有給休暇を取得してもらいやすくなることが挙げられます。

 時間単位で有給消化できるようになれば、ちょっとした用事などにも対応しやすくなり、仕事とプライベートを両立しやすくなるでしょう。

 現場に対する影響なども、丸1日穴を開けることなく、最小限に抑えることができるため、気軽に休んでもらいやすくなります。

  

有給休暇を時間単位で付与するデメリット

 有給休暇を時間単位で付与するデメリットとして、勤労管理が複雑化することが挙げられます。

 日数単位での有給休暇取得であれば、いつ休みを取得したのか分かりやすいのに対し、時間単位での取得になれば事務的負担は増えます。

 また、本当は1日単位で有給休暇を取得したくても、休みにくくなる可能性も否定できないため、制度として導入する際には慎重な判断が求められます。