転職を希望する方のうち、前職の職種は何なのかと確認すると、その3割近くが営業職、次にサービス業、技術・専門職、事務職と続きます。
これを業界別でみた場合、建設・不動産業界が最も多いようですが、なぜ建設業界は転職を希望する方が多いのでしょう。
転職をなぜ希望するのか、その理由を確認すると適正、人間関係、給料、労働時間、社風などいろいろです。
建設業界の場合、仮に給料を上げるから辞めないでほしいと頼まれたとしても、それだけでは解決できない部分もあるようですが、たとえば現場監督が転職を考える理由としてどのようなことが関係しているのでしょう。
現場監督は現場で働く技能者たちとコミュニケーションを上手く取ることが必要です。しかし、実際には技能者との壁があり、スムーズに信頼関係を築くことができないと悩みを抱える方もいるようです。
現場で働く技能者の方たちは、ちょっとの油断が生命の危機に繋がることもあるため、緊張感を保った状態で作業をしています。そのため、現場のピリピリとした雰囲気の中、現場監督の存在がうとましく感じられてしまうこともあるかもしれません。
ただ、技能者の方たちも真剣に仕事をしている状態なので悪気があるわけではありません。その点を理解した上でのコミュニケーションを上手く取れなければ、自分には力量がないと転職を希望してしまうこともあるようです。
もし現場監督が若手の場合、指示を出す相手が年上で様々な現場で経験を積んだ技能者の方の場合、指示を出しにくいと感じてしまうこともあるようです。
また、新人であることを理由に反発され、指示を聞いてもらえないなど負荷がかかることもあるのかもしれません。
現場監督は管理する立場、作業を指示され実際に動くのは技能者の方です。立場の違いから壁を感じるのは仕方がないことですので、少しずつ歩み寄る形でコミュニケーションをとっていけるようにしましょう。
建設現場には危険がいろいろと潜んでおり、目の前で起きた事故に驚いて恐怖を感じ、転職したいと感じてしまうこともあるようです。
また、労働に見合わない薄給だと感じるケースもあるようですが、実際には人間関係や業務の内容などに厳しさを感じて転職を希望する方のほうが多いと感じられます。
そのため、若い世代の方に長く働き続けてほしいと思うのなら、スムーズに人間関係を築くことができるようなサポートを行うこと、現場で事故が起きないように事故防止に努めることも検討が必要です。