建設業は採用難といわれており、人材採用の壁は高いといえますが、成功させるために何をすればよいか頭を悩ませる人事担当者や管理職層も少なくありません。
そこで、なぜ建設業が採用難に陥っているのか、人材採用を成功させるにはどうすればよいのかご説明します。
建設業が採用難に陥っているその背景として、
・離職率の上昇
・一時的な需要の拡大
・若者離れと既存の建設従事者の高齢化
などが挙げられます。
建設現場で働く建設従事者は、現在高齢化が進んでおり、若手や中堅といえる技術者が不足しています。
過酷な労働環境で離職率も上昇している中、復興支援や東京オリンピックなど一時的に需要が拡大し、仕事はあっても働き手がいないという状況を作ってしまいました。
若い世代の技術者を採用したくても入職者が集まりにくく、雇用したくてもできない状況にあるといえるでしょう。
建設業界で人材採用を成功させるためには、採用するターゲット層を絞ることも必要です。
たとえば、
・建築学部を卒業した若年層
・50代の資格保有者
のいずれかに絞ると成功しやすいでしょう。
たとえば募集広告を出すときに、できるだけ1人でも多く採用したいと考え、「若手からベテランまで、未経験でも活躍できる現場」といった文言を掲載する建設事業者もいます。
ただ、過去に起きたリーマンショックや民主党政権の影響で、中小ゼネコンの倒産が相次ぎ大企業でも新規採用を控えていた時期がありました。
そのため中堅といえる30代の在職者は少なく、仮に未経験者だった場合には採用しにくいといえます。
そのため幅広く募集するのではなく、一定の知識や技能を持った若い世代か、若い世代を育てることができる50代の資格保有者などにターゲットを寄せたほうがよいといえるでしょう。
人材採用に向けて、求人広告や人材紹介、ハローワークにダイレクト・リクルーティングなど様々な手法で募集を出している企業もあります。
よい人材を採用したいと考え人材紹介を利用するケースは多いですが、採用成功率は高いとは言い切れません。
求人広告を利用しているケースのほうが人材採用に成功していることが多く、よい人材がいれば紹介してもらう待ちの姿勢から、求人広告やダイレクト・リクルーティングで攻めの姿勢に変えたほうが成功率は上がります。