建設工事は、外での作業がメインとなるため、天候の影響を受けやすく、雨や風などで危険な状態になることもめずらしくありません。
特に高所による作業では、足元の悪い状態で仕事を続けてしまうと、様々なリスクが発生してしまうといえるでしょう。
ただ、建設工事のリスクは、労災事故が発生する以外の多岐に渡り存在します。
そこで、建設工事のリスクについて、現場を取り巻く危険の種類を簡単に紹介していきます。
建設工事現場では次のようなリスクが発生するといえますが、仮に事故が起こった場合には施工業者が監督責任を問われる可能性があります。
賠償責任
建築物・資材
従業員
個人情報
それぞれのリスクについて簡単に説明していきます。
建設工事現場で、たとえば作業現場の足場から道具が落下したことにより、下を歩いていた通行人にあたってケガを負わせてしまったらどうでしょう。
落下した道具が、周辺に駐車していた車にあたり傷をつける可能性もあります。
この場合、ケガを負った通行人や車の持ち主から、損害賠償責任を問われることとなるでしょう。
建設工事中の建物などが火災で燃えてしまうリスクや、現場に保管していた資材が盗まれてしまうリスクも考えられます。
現場の火災で建築物や資材が燃えれば、復旧するための費用が必要となるでしょう。
資材が盗難被害に遭えば、不足が生じた分を追加で仕入れるなど、確保しなければなりません。
すでに完成した建物に設置した設備や機械の据付ミスや、建築方法の不備などで顧客がケガを負ってしまった場合なども、工事をやりなおすことになり追加費用がかかります。
建設工事現場に設置していた足場が崩れて従業員がケガを負ってしまったケースや、炎天下での作業で熱中症になってしまった場合など、労災では不足する補償の準備も必要です。
下請業者や派遣労働者などの雇用の機会も多いため、従業員の安全に関する備えは万全にしておくことが必要といえるでしょう。
建設業では、工事現場で働く従業員などの個人情報も管理することになります。
従業員の個人情報が漏えいした場合、損害賠償責任を追及されるため、外部に漏らさない徹底した管理を行う必要があるでしょう。
また、図面などの重要書類に関しても厳重な管理が必要です。
パソコンなどの情報機器の紛失や盗難などで情報が漏えいすることもあるため、従業員の管理に関する意識を強化しましょう。