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大規模修繕工事で起こることの多いトラブルとは?クレーム発生時の対処法

2024.03.30
分類:リスク

マンションの大規模修繕工事では、マンション住民や近隣住民との間でトラブルが発生することがあります。

 工事開始まで調査を行い、綿密な計画を立てた上で実施するのにもかかわらず、工事開始後になぜトラブルが発生してしまうのでしょう。

 そこで、マンションの大規模修繕工事で起こることの多いトラブルや、マンション住民や近隣住民とクレーム発生時の対処法について解説します。

大規模修繕工事により多く見られるトラブル

 マンションの大規模修繕工事を行った場合、どの程度の規模かによって違いはあるものの、騒音・振動・ほこり・臭いなどの発生は否めません。

 できるだけ騒音や振動を抑える建設機械なども開発されてはいるものの、完全になくすことはできないため、工事期間中ストレスを感じる方が出ても不思議ではないでしょう。

 また、外壁改修工事において発生した粉じんなどの影響で、外に洗濯物を干すことができないといったことも住民のストレスにつながりやすいといえます。

  

マンション住民のプライバシーへ配慮することが必要

 マンションの大規模工事においては、トラブルが発生する前に、住民に配慮が必要です。

 特に工事において防犯やプライバシーの対策をすることが必要であるため、いつどの場所あたりを工事するのか住民につたえ、工事予定と同時にカーテンを閉めてもらうことや、バルコニーに作業員が立ち入る場合があることなど周知しておく必要があります。

 特に騒音・振動・ほこり・臭いなどのストレスは、いつになれば工事が終わるのか確認できていないことで、よりストレスを大きくさせます。

 騒音や振動などの問題から解放されるのはいつなのか、工事完了期間についても伝えておきましょう。

 住民に対する説明会を開催し、詳細はエントランスやエレベーターホールなどの掲示板などに張り紙で再度伝えるといった工夫も必要です。

 説明会の開催が難しいときには、工事期間や時間を記載したチラシを各家庭に投函するなどにより、周知徹底していきましょう。

  

 近隣住民に対する事前説明等も実施すること

 大規模修繕工事に関するトラブルは、マンション居住者だけではなく近隣住民からも伝えられることがあります。

 臭いや騒音などのトラブルにならないためにも、マンション住民だけでなく近隣住民に対しても、施工会社からお知らせを配布したり挨拶したりといった対応が求められます。

 クレームが起きてから対応するのではなく、事前に伝えておくことで問題発生を最小限に抑えることができるでしょう。