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工事現場だけではない!災害現場でも注意したい重機災害を防ぐために必要なこととは?

2022.04.16
分類:リスク

建設工事の現場において、死亡災害が最も多く発生するのは重機を稼働しているときではなく、移動しているときです。

小型重機は、人力の何倍もの働きをする機材のため、大規模災害が増えている近年では重要度が高くなっているといえるでしょう。

しかし建設工事や災害復興の現場において、重機災害を防ぎつつ小型重機を活用するためには、迅速・的確な判断能力と技術が備わった人材を育成することが鍵となります。

災害発生直後はスピード感が重要

たとえば災害が発生した直後の現場では、より多くの方たちを安全に救出するためにもスピード重視の作業が重要です。

災害現場にまでの荒れた道路の整理を小型重機で素早く行うことができれば、レスキュー車や消防車が現場に到着するまでの時間も大きく短縮できます。

土石流やがれきに巻き込まれた方たちを救う時間なども、小型重機があればそのスピードは大きく変わるでしょう。

しかし実際には、災害現場で重機を扱うことのできる人材はまだまだ不足している状況であり、目的や扱いなども建設現場と異なるため少しの判断ミスが大事故につながることも少なくありません。

 

免許があっても重機を操作する機会がない

地域で小型重機を扱うことのできる人材が増えれば、大規模災害発生の際にすぐに対応することができるようになるため、建設業と連携した講習や研修などの開催がのぞまれるといえるでしょう。

実際、災害系のボランティア団体などが行う小型重機を活用した支援活動なども増えており、災害が発生するリスクの高い地域では重機を扱うことのできる免許を取得する方もいるようです。

しかし実際に重機を動かす機会がなく、練習していない状態で本当に重機を動かすことができるのか、不安を抱えているケースも見られます。

 

地域と連携することで重機災害予防と人材確保が可能に

建設工事現場は現在でも人材不足が深刻化しており、人材確保の課題が急務となっています。

災害発生時の対応に向けて重機を扱うことのできる人材育成に向けて、地域と建設業が協力しあうことで業界への人材確保につなげることもできる可能性が見えてくるでしょう。

現場で普段、重機を扱っている建設作業員であっても、移動の際など重機災害を起こしてしまうことはあります。

災害現場での重機操作は建設工事現場よりもスピード感が重視され、なれない作業でよりそのリスクは高まると考えられます。

建設業でも災害復興の現場に携わる業界として、一層重機の扱いに対する安全対策を徹底し、小型重機を扱う地域に対しても重機災害を防ぐ対策やポイントを伝えていくべきでしょう。