建設工事現場では、白地に緑の十字が描かれた旗などが掲げていることがありますが、この旗は安全標識として使われています。
安全マークとして使われる旗は他にも種類がありますが、実際にどのようなことを意味しているのか理解している方は少ないといえるでしょう。
そこで、工事現場で安全マークとして使われる緑十字の旗や労働衛生マークの意味について解説していきます。
「緑十字」とは、白地に緑色の十字マークであらわされる安全や衛生のシンボルマークのことです。
十字は「福徳の集まるところ」を意味しており、外国でも「仁愛」のシンボルとして使われているため、同じ十字を使用している赤十字の精神なども参考に白地に緑色の十字のデザインになったといわれています。
1928年に全国安全週間がスタートしたときから使用されるようになった安全を意味するシンボルマークであり、JISでは緑十字を安全標識として定めています。
緑十字が描かれた旗を「安全旗」とすることが多いのは、安全や衛生をあらわすシンボルであると同時に、JISで安全標識として使われているからです。
工事現場などでは、安全に対する配慮や心掛けを忘れることのないように、緑十字の旗や看板などが掲げられていることが多いといえます。
安全を意味するマークは、緑十字マーク以外にも次のような種類があります。
労働衛生マーク
安全衛生マーク
ゼロ災運動のシンボルマーク
THPシンボルマーク(トータル・ヘルスプロモーション・プラン)
それぞれのマークの意味を説明していきます。
労働衛生マークは、昭和28年の第4回労働衛生週間に公募で決まったマークです。
安全衛生マークは、昭和40年に安全と衛生を一体とし強力に推進することを目的に公募した上で決まったマークです。
著作権は中災防に帰属しており、安全衛生活動に利用することを目的に使うことが原則とされているため、営利目的の商品に使用できません。
ゼロ災運動のシンボルマークは、人間尊重の理念に基づき職場の安全と健康を先取りしようという考えのもと、災害ゼロを目標に使われています。
色の指定は特になく、こちらも営利目的の商品に使用はできません。
THPシンボルマーク(トータル・ヘルスプロモーション・プラン)は、THPの文字で人々が力を合わせ健康づくりを行っている姿がシンボルになっているマークです。