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外壁工事や内装塗装で必ず必要になる養生とは?

2020.02.18
分類:リスク

建設工事の現場で、たとえば新築やリフォームのときに養生を行うことが必要になります。

この養生とは、ケガや病気から回復するよう努めることや、健康を維持し身体を大切にするといった意味を持つ言葉であり、建設業界とは何ら関係ないように思うかもしれません。

ただ、この言葉の意味から転じ、コンクリートなどが固まるよう保護をしたり、周囲を汚れから保護することといった意味で養生という言葉が使われるようになりました。

粘着性が弱いマスキングテープと呼ばれる養生テープや、汚れから保護をする養生シートなど、用具の名称としても使われています。

養生を行う目的

外壁工事や内装塗装の際に保護をすることを目的として行われる作業が養生ですが、具体的にどのような内容で行われることになるのかは次のとおりです。

塗料の飛散を防ぐ

外壁塗装の作業ではいくら注意していても塗料がたれてしまったり、飛び散ってしまうこともあります。そこで、マスキングテープとビニールシートなどにより、塗装箇所周囲を保護することが必要です。

また、近隣へ配慮を行うために飛散防止ネットを用いることもありますが、これは足場を組むときに設置されることとなり、ひもで固定する形です。

コンクリートを気温による変化や乾燥から守る

基礎をつくるときには枠のなかにコンクリートを流しこみ土台を作成しますが、コンクリートが固まるまで養生することが必要です。

コンクリートは水とセメントが反応し固まりますが、その過程で強度がだんだんと増していきます。しかし、温度が上昇すれば水分が飛び、反応不足によって強度が不足してしまう可能性がありますし、温度が低いことで凍結や反応が遅くなるといった問題も出てきます。

そこで、水密シートや養生マットを使い温度や水分の管理を行うことが必要です。

 

引っ越し作業で養生が必要になる場所

養生は外壁塗装や基礎を作るとき以外にも、一般的な引っ越し作業においても行われます。

おもに運び出す家具などがぶつかり、壁や床などにキズをつけないなど保護を目的に行われることになりますが、出入りが多い玄関ドアなどをプラスチック段ボールで、さらに床をキルティングマットやフロアシートで養生することが多いようです。

また、ドアや廊下の角も搬出入した物をぶつけてしまいやすいため、マスキングなどでキズ対策を行うこともあります。

廊下のメインとなる部分は全面に養生を行いますが、壁はプラスチック段ボールで、床はフロアシートで養生します。

他にもガスの操作パネルや出っ張っている部分も必要ですし、マンションやアパートの場合は共用部分も必要になることが多いようです。