建設工事現場には、従業員をはじめ、いろいろな職人や技能者が集まります。
そのため現場に入場する人数制限を設けるなど、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐ対策も必要といえますが、作業の流れや計画などによっては簡単にできることではありません。
そこで、実際にどのようにして感染拡大を防げばよいのか、その方法や対策について説明していきます。
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐためにも、まずは従業員一人ひとりが日頃から体調管理を心がけることが大切です。
出勤するときに熱はないか、咳やのどの痛みなど感染が疑われる症状が出ていないかなど、体調を確認することが必要となります。
さらに現場や事務所に消毒液を設置し、うがいや手洗いを徹底し、マスクやフェイスシールドを着用して飛沫感染を防ぐことも必要となるでしょう。
現場で作業をしているとき以外にも、たとえば朝礼・点呼・打ち合わせ・着替え・休憩・食事のときなど、人が多く集まるときにはできるだけ距離をとるなど対策を工夫することも求められます。
建設現場はエアコンのない場所が多く、気温や湿度など高くなりがちです。
マスク着用の状態では熱がこもり、季節を問わず熱中症などのリスクは高くなります。
冷感素材のマスクの着用や、空気が通りやすいフェイスシールドなど活用することでリスクを防ぐことはできます。
感染リスクが少ない状況であれば、マスクを外すといったことも必要です。
閉鎖空間で人が密集する環境になりやすいのが内装工事です。
区画分けや人数制限を設けることも視野に入れたほうがよいでしょう。
休憩所のスペースの広さがない場合、一定数以上が一緒に入らないなど工夫も必要です。
対策が難しいときにはパーテーションを設置するなど、工夫することを検討してみてください。
滞りなく作業を続けるためにも一定数の作業員が必要となりますが、一斉に全員で作業せずに複数班にわけて入退場するといった作業計画を立てることも大切です。
部外者の立ち入りも極力減らすなど、人が密集しないような工夫を心掛けるとよいでしょう。
建設現場に向かうときに車両に乗り込む人数にも工夫しましょう。
車両数を増やして1台あたりに乗車する人数を減らすことや、自家用車を所有している作業員には自宅と現場の直行直帰を推奨するなどで感染リスクを抑えることができます。
ただし駐車できる場所が少ない現場では周囲に迷惑をかけることのないように、近隣に駐車スペースを確保することも必要となります。