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解体工事で地震並みの揺れが?工事で発生する振動や騒音への対策とは

2020.03.19
分類:リスク

建設工事を始めると、地震でもないのに振動などで周辺住民が揺れを感じ、大きな音などで騒音トラブルになることもあります。

特に注意したいのが解体工事で、工事中の突然の揺れに地震が発生したのでは?と周辺住民に不安を与えることもあるため、うまく揺れを防ぐ方法はないものかと考えてしまうものです。

そこで、解体工事において発生する、振動への対策などについてご説明します。

解体工事でなぜ揺れが発生する?

すでに建築されている建物を取り壊す解体工事では、木造や鉄筋コンクリートなどでつくられた建物を手作業では解体できないため、重機を使用します。

重機を使うことにより振動が発生し、振動は地面を伝い周辺の建物などに影響を及ぼすこととなるでしょう。

解体工事は特に振動の規模も大きくなりやすいため、周囲に振動を与えてしまうことが問題視されることもあります。

近隣住民が解体工事による揺れで体調に悪影響を及ぼすトラブルなどにもなりかねませんし、あまりに振動がひどいと振動規制法により工事の期限が規制されることになります。

 

揺れがひどいと規制の対象に

振動規制法による工事の期限の規制については、都道府県知事などが規制可能とする地域は決まっていますし、環境省で規制の対象となる振動に基準を設けているのでどのような場合でも規制されるわけではありません。

規制の対象となるのは騒音が85db(デシベル)、振動は75dbとなっており、80dbが地下鉄の中の音と考えるとかなりの騒音です。

 

工事を始める前に近隣からの理解を得ておくこと

ただ、解体工事で発生する揺れは止めることができないため、工事を始める前の近隣への対応が重要となります。

工事を開始する日時やその内容を理解してもらえるように、チラシの配布や挨拶まわり、説明会の実施などが必要です。

突然工事を始められ地震とも思えるほどの揺れが起きれば、近隣住民の方も驚き怒りや苛立ちにつながりやすくなります。しかし事前に互いに顔を合わせ、行われる工事の内容や時期などを伝えることで、理解を得てもらいやすくなるでしょう。

できるだけ揺れが起きないための工夫も必要

また、低騒音型の建設機械を使うことを検討し、機械操作はできるだけ丁寧に行うことや、早朝や深夜などの時間帯は避けて連続した作業も控えることを心掛けるべきです。また、防音シートや防音パネルなども忘れず設置するようにしましょう。

 

後々のトラブルにつなげてしまわないために

工事における騒音や振動は防ぎようがない部分もあるため、近隣住民の方にもしっかり向き合って話をすることにより納得してもらえるはずです。後々トラブルにならないためにも、理解を得ることができる対応を心掛けましょう。