夜間だけでなく、お盆や年末年始などは工事現場が無人状態となるため、特に工事そのものが休止される期間は放火や窃盗などのリスクが高まります。
無人の工事現場でもしも放火などによる火災が発生してしまうと、大きな災害に発生する可能性もあるためそのリスクに事前に対処しなければなりません。
工事現場には建設に使用する様々な資材の他、引火性のあるエタノールやガソリンなどの危険物などが保管されていることもあります。
もし悪意のある第三者などが侵入し、放火して火災が発生してしまうと、年末年始などは無人の状態が続くため気が付くまで時間がかかってしまう可能性も出てくるでしょう。
近隣の方が火災に気づき、通報したとしてもそれまでに火が立ち上り、燃え広がる可能性も考えられます。
工事現場で発生する事故は火災以外にも、第三者が侵入したことで資材がくずれるといったことも考えられます。
そこで、事前に想定されるリスクを洗い出しておき、工事休止期間中に事故が発生しない対策を講じておくことが必要です。
お盆や年末年始などは長期的な休暇となりやすく、たとえば旅行者など現場周辺の土地勘がない方が、工事現場と気づかずに立ち入る可能性も出てくるでしょう。
そのため工事現場であることを示すように、防護柵や危険標識、赤色灯や黄色灯を設置しておき、工事を行っているエリアだと誰が見ても確認できる状態にしておくことが必要です。
また、工事用の資材や機器などが何かをきっかけに崩れ落ちてしまうと、現場に立ち入った第三者や通行人にケガを負わせる可能性もあります。崩れないように整理した上で管理するようにしておいてください。
法面工事などは土砂崩れと隣り合わせという危険度の高い工事現場です。工事現場に立ち入る方以外にも、その付近の道路を通行する方が土砂崩れに巻き込まれない対策も必要となります。さらに冬場に積雪があるエリアなどは、雪崩への対策も行うことが求められます。
工事休止期間中なのに工事現場で事故やトラブルが発生してしまったという場合にそなえ、窓口となって対応するのは誰か決めておくことも必要です。
公共工事などの場合には、工事休止期間中の連絡や対応の体制などを地方公共団体の担当者に届けておかなければなりません。
公共工事でなくても同様に体制を整備しておき、工事休止期間でも工事現場を放置せず管理できるようにしておくことが大切といえます。