冬場は急激に寒さが厳しくなることもあり、そのような時期に建設工事を行っても大丈夫なのか?と不安を抱える方もいることでしょう。
冷たい雨や雪が降っている中、たとえば家を建築する工事を行ってもよいのか、品質などを低下させないのかと感じるのは当然のことといえます。
たとえば大雪の降る山間部や雪の多い地域で、降雪作業をしながら基礎工事を行うといったことはできないでしょう。
基礎はベタ基礎を採用することがお言いため、家を建築する広範囲に鉄筋を敷き並べなければなりません。
冬場に雪が降れば鉄筋の中に入ってしまい、コンクリートを流し込めば雪が降ったところは空洞になってしまいます。
それにより基礎の強度を保つことは難しくなりますので、基礎を作る上で雪は大敵といえるでしょう。
ただ、寒さだけでいえば氷点下になることが多くなければ、凍らないよう養生する必要もなく、コンクリートの温度に関する品質はそれほど厳しくありません。
コンクリートは乾いて固まるのではなく、化学反応により自己発熱で硬化する特性を持っているからです。
真夏で気温が高い時期にコンクリート作業を行った場合、発熱と気温が相乗作用を起こし、コンクリートが収縮してひび割れが入りやすくなることもあります。
どちらかといえば冬場よりも夏場の基礎作りのほうが注意は必要ですが、冬場のコンクリートは強度がでるまで時間がかかることは留意しておかなければなりません。
冬場の木材に関して考えてみた場合、雪や雨でぬれてしまうとどうなのでしょう。
乾燥材を使っても、雪や雨で濡れれば意味がないのでは?と思うでしょうが、木材の芯まで濡れることはありません。
しかし夏場や冬場に関係なく、合板という材料は濡らさないように注意が必要となります。これは力を受け持つ部分などに使用する材料のため、もし濡れてしまうとカビなどが発生したり材料がはがれたりなどの現象が起きてしまうこともあります。
合板については水分量の検査を実施し、乾き具合の確認をしっかりと行ってから次の工程に進めることが大切です。
冬場に建設工事ができないわけではありませんが、気をつけなければならないことは複数ありますので、施主と業者がよく打ち合わせなどを行い進めていくことが必要となるでしょう。