建設工事の現場に欠かせない設備としてゴンドラがありますが、複数種類があってそれぞれ特徴など異なります。
そこで、工事現場で使用されるゴンドラは何のために用いられるのか、使用する上での注意点などをご説明します。
ゴンドラには、使用の目的や設置する場所などにより、それぞれに合う構造や形状のものを用いることになります。
主にはビルの屋上などで常に設置されている常設タイプのゴンドラ、作業期間中だけ仮設し、作業を修了すると他の場所に移動する可搬タイプのゴンドラなどに分けることができます。
常設タイプのゴンドラは、窓ガラスの清掃作業を行う足場として使われるもので、可搬タイプのゴンドラはビルを新築・補修・塗装・清掃する際などに一時的に設置して、作業終了後には解体・撤去することができることが特徴です。
ゴンドラを設置する場合には、ケージ本体の重量と積載する荷重をしっかりと支えることのできるつり元を確保すること、つり元からケージまでのつりワイヤーロープを確実に取り付けること、作業員や通行人に対する安全確保を行うことが必要です。
ゴンドラによる災害のほとんどは、前もってゴンドラ作業における環境などを調査しておらず、対策ができていなかったことが原因です。事前に安全確保できる環境整備をしておけば、事故も未然に防ぐことができます。
なお、ゴンドラの操作については、ゴンドラ操作に対する特別教育をうけた資格を保有する者でなければ行ってはいけません。
特に可搬タイプのゴンドラによる作業は共同作業が多くなるため、作業を行う者すべてが有資格者であることが望ましいでしょう。
建設作業におけるゴンドラは足場として使われますので、足場に乗っている感覚で外壁などの補修工事が可能となります。
安全を確保した状態で設置するためには、事前の確認と環境整備は重要ですし、作業を行う上でルールを守ることが求められます。
屋上からワイヤーロープで支えられた状態の足場で作業を行うことになるので、風の強い日などはゴンドラがあおられ回転してしまうかもしれません。また、ワイヤーロープをゴンドラに経由させる突りょうが倒れ、バランスを失ったゴンドラが落下してしまう可能性もあると考えておくべきです。
作業に欠かすことができず色々な場面で活躍するゴンドラですが、そのような最大の敵ともいえる風による危険なリスクを抱えていることを理解し、風の強い日は作業を中止にすることも必要と考えておきましょう。