建設現場では高所での作業も多いため、作業員が転落してしまい事故現場に変わることもあります。
しかし転落・落下事故が起きてしまうと、死亡事故など重大な事故に発展してしまう可能性もあるため、工事現場を事故現場にしてしまわない対策が必要です。
そこで、工事現場ではどのような事故が起きやすいのか、その内容について説明していきます。
2019年に発生した労働災害のうち、建設業で多かったのは「墜落・転落」を原因とする事故です。
事故件数だけ見れば、ここ数年は少しずつ減少していますが、これは事故防止に対する取り組みや意識が高まっていることが関係しています。
しかし建設現場での墜落事故がなくなったわけではないため、致命傷につながりやすいなどリスクの高いことを踏まえつつ、事故を防止する対策を取ることが必要です。
建設業界では、死亡事故ゼロに向けて安全対策に取り組む企業も増えましたが、どれだけ厳しい定めをしたとしても、作業員の危険回避力は体力や精神状態に左右されやすいというデメリットもあります。
ヒューマンエラーの根絶は難しいため、建設業で事故が発生することは仕方のないことといった意識を持ってしまうケースもあるようです。
確かに人の注意力は限界があるといえますが、建設業で事故が起きれば生命にかかわる大事故に発生するとも考えられます。
建設現場の労災事故を防ぐためには、次のような心がけが必要と考えられます。
・安全のための手順や設備設置をしっかりと行う
・自分だけは大丈夫といった過信は捨てルールや手順を正しく守る
・安全のために行うことを知り現場で共有し注意を常に喚起する
・定期的に安全衛生教育を受ける
工期に追われている現場では、忙しい状況の中で難しいと感じる場合もあるでしょう。
しかし注意を怠ったために事故が起き、ケガを負ったり他人に負わせたりすれば、その間は仕事を進めることはできなくなってしまいます。
現場の安全を守ることはその現場で働くすべての人や、周りの方の生活を守ることにつながるため、いろいろな人が出入りする現場だからこそ安全第一で作業を進めることが大切と再認識することが必要です。
急いでいるときでも作業手順をしっかり守るようにし、労災を防止するための教育も適切に行うようにしましょう。