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建設工事現場の事故防止に向けた安全対策で鍵となるのはヒューマンエラー防止策?

2022.04.12
分類:リスク

建設工事現場では安全対策が難しいといわれていますが、発生してしまう事故の背景には「ヒューマンエラー」が関係しています。

そこで、ヒューマンエラーはどうして起きてしまうのか、防ぐためにはどうすればよいのか解説していきます。

建設工事現場の安全対策が難しい理由

なぜ建設現場は安全対策が難しいといわれているかというと、そこには次の要因が関係しています。

・作業内容は日々変化すること

・多業種の専門工事業者が現場に入場していること

・単品受注生産であること

・雇用期間が短いこと

様々な事業者と作業員が工事現場で作業を行うことになります。

そしてその現場はいつも同じというわけではないため、その都度条件も変化します。

まったく同じ場所に同じ条件で同じ物をつくるといったことはなく、様々な作業を担当しなければならないのが建設工事現場の特徴といえます。

そのため、安全対策を講じたくても、適切な安全設備を設置するには限界があります。

作業のマニュアル化なども限界があるといえ、事業者や作業員間の連絡・調整が難しく、さらに継続的な教育・訓練なども容易とはいえません。

しかし、これら建設工事現場の特徴こそが、安全対策を立てるときに改善しなければならないポイントと理解し、対策を検討するべきでしょう。

 

ヒューマンエラーを防ぐ具体的な対策

工事現場で事故が起きる背景には「ヒューマンエラー」が関係すると考えられますが、防ぐための対策としては次の2つが考えられます。

安全設備面で求められる対策

建設現工事現場の適切な安全設備設置には限界がありますが、人は誰でも間違えることを前提とした、可能な限り適切な安全設備を設置は有効な対策です。

たとえば、墜落防止ネット・墜落防止手すりなどの設置、安全帯など各種保護具の着用・差し筋の養生キャップや曲げ加工・リミット装置設置などがその例といえます。

現場の安全管理活動を充実させることも必要

適切な安全設備の設置には限界がある中、作業をマニュアル化することにも限界があると考えられますが、作業員一人ひとりがヒューマンエラーを起こさない現場の安全管理活動を充実させましょう。

未経験・危険軽視・連絡不足・集団欠陥などの他、中高年は機能も低下していることを踏まえ、エラーが発生しやすい要因が作業員に内在していると考えた上での対策が必要です。