建設業は29業種に細分化されていますが、その中で「設備工事」は電気・ガス・上下水道・空調など建物のインフラ整備を行います。
一般的には建物の骨組みが完成した後で行われる工事であるため、基礎や構造ができた後で建物を使用する上で必要となるインフラ設備を取り付ける工事が設備工事です。
快適に建物を使用する上で欠かせない工事といえるものの、実際には設備の配管や機材は天井や壁に隠れるため、工事の様子などは日常的に目にすることは多くないといえます。
そこで、設備工事とはどのような工事が該当するのか、施工の目的や種類、該当する工事について簡単に紹介していきます。
「設備工事」とは、建物利用者が快適に過ごすことのできるような、設備を設置する工事です。
たとえばコンセントやエレベーターの設置、空調を取り付ける工事などが該当します。
利便性を高め快適な空間を実現するための工事であり、安全・安心に建物を利用できるために行われます。
火災発生の際に備えて火災報知器を設置することや、落雷を避けるために避雷針を設置するといったことも含みます。
設備工事として挙げられるのは主に次の5つの工事です。
・電気設備工事
・電気通信工事
・防災設備工事
・管工事
・機械器具設置工事
それぞれの工事について説明します。
電気設備工事とは、安定して電気を使うことを可能とするための工事です。
電力を建物内に引き込んだり電気設備を導入したりなどで、安定した電気供給が可能になります。
電気通信工事とは、電気を情報伝達で使用することや電力制御のための工事です。
テレビやインターネットの設置、防犯カメラや火災報知器、放送設備などの設置が該当します。
防災設備工事とは、建物の防災性を高めるための工事です。
感知器やガス漏れ警報器、火災報知器や非常警報にスピーカーなどを取り付ける工事が該当します。
管工事とは、空調・給排水・ガス・冷暖房に関する設備や、管を使って水・ガス・油・水蒸気を送る設備を設置する工事です。
冷暖房設備工事・ガス管配管工事・厨房設備工事・ダクト工事が該当します。
機械器具設置工事とは、機械器具の組み立てで工作物を建設する工事や、工作物に取り付ける工事のことです。
建設現場で複数を組み合わせて連動させる工事で、プラント設備工事・運搬機器設置工事・立体駐車設備工事・給排気機器設置工事などが該当します。