韓国のクァンジュ(光州)市ファジョン(花亭)洞で、工事中のマンションの外壁が崩壊するという事故が起きました。
39階建ての建物屋上でコンクリートの打設作業を行っていたところ、23~38階部分の外壁が崩壊したという内容です。
専門家によると、崩壊事故の原因は不良施工と建設工法問題などが複合的に作用し起きたとされています。
安全意識の低さが人災につながったとして、責任追及を求める声も上がっているようですが、同じことを起こさないためにも事故要因を検証してみましょう。
2022/1/13(木) 9:47配信
韓国のクァンジュ(光州)市ファジョン(花亭)洞で起きた工事中のマンション外壁崩壊事故は、2022年1月11日午後、マンションの新築工事現場で発生しました。
コンクリート打ち作業中のマンション1棟23~34階建て部分の外壁の一部が崩れ落ち、作業員のうち1人が負傷、6人が行方不明になっています。
捜索作業は進んでいますが、行方不明者の生死確認だけでも時間がかかっているようです。
今回の事故が起きてしまった原因は、調査を進めていかなければはっかりとはわかりません。
ただ、コンクリートの硬化作業を十分にしていない状態で工事を進めたことにあるというのが、専門家たちの見解です。
冬季であるのに無理に作業を強行したことによるものという可能性が指摘されており、安全不感症による事故事例が追加されたとも考えられます。
事故が発生した日は、重大災害処罰法と呼ばれる建築物管理法改正案が国会本会議で成立した日です。
重大災害処罰法は、重大災害に対し使用者責任と処罰を強化するといった内容で、死者9人と負傷者8人を出したクァンジュドン(光州東)区ハク(鶴)洞再開発区域の撤去建物崩壊事故をきっかけとなった「鶴洞惨事防止法」と呼ばれる法律です。
そしてこれらの事故はどちらも大手企業HDC現代産業開発の工事現場で発生しており、処罰を強化しても下請け各社の工事現場の安全管理が適切でなければ、重大災害防止効果は上がらないことを示しています。
安全不感症事故根絶のために、工事現場の安全装置はさらに強化することが必要です。
安全マニュアルの補完と、管理が強化される仕組みが必要であるため、建設会社の労使・管理・監督機関などから協力を得ながら、再発防止強化が求められます。