家を建てる計画を立てるときには、たとえば間取りや配置などどのようにするべきか考えることになります。
ただ、予算や建築基準法などの法律も踏まえた上で決めなければならないため、これらの制約の範囲で建築主の希望を反映させながら、具体化する作業が「設計」です。
設計は、専門的な知識のある建築士が担当しますが、その設計をもとに現場で家を建てていく工事の工程や、注意点などについて説明していきます。
家を建てるときの工事では、騒音や振動、ほこりや工事用水など様々なことで近隣住民に迷惑をかけてしまうことになります。
そのため施工者にすねて任せてあると当事者意識を持たずにいると、実際に住み始めたときに近隣との関係がうまくいかなくなることも考えられるでしょう。
また、建築計画上、隣地と建物のスペースが狭くなることや、隣地に軒・ひさし・雨樋・門・扉などが出てしまうこと、窓や換気扇が隣家の窓に直面することなどでトラブルが起きることもあります。
そのため工事の前に話し合いや説明を行って理解を得る方法で、トラブルを防ぐことをおススメします。
設計者や施工者と同行してもらい、説明や挨拶にいくようにしましょう。
家を建てるときには建築基準法による手続がいろいろと必要になりますが、具体的に建築確認から検査まで次のような工程を経ることになります。
・建築確認の申請
・工事監理者選任届の提出
・確認済証交付後は工事に着手
・完了検査
工事に着手するよりも前に、「建築確認」を申請して、建物の計画が建築基準法などの関係規定に適合していることを証明する「確認済証」を交付してもらいます。
確認済証の交付後に、事情で設計を変更しなければならないときには、「計画変更の建築確認」が必要です。
建築確認申請の際には工事監理者選任届を提出することも必要となります。
「工事監理業務委託契約」を結び、依頼する工事監理業務の内容を明確化しておくことも求められます。
確認済証が交付されると工事に着手できるようになりますが、工事請負契約は必ず書面で結んでおくようにしましょう。
また、工事に着手するときには、工事現場の誰の目にも触れやすい場所に「建築基準法による確認済」の表示板を掲げることも必要です。
木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造・その他の構造・これらの構造が混合した構造の中には、「中間検査」が必要となる特定工程に注意してください。
建築主が請負契約書どおりに施工できているか確認した後は、完成後に「完了検査」を申請します。