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下水道工事を始めるときに必要となる建設業許可の取得方法とは

2022.09.07
分類:その他

建設業にもいろいろな種類があり、建設業許可の種類によって可能となる工事も異なります。

では下水道工事を行うときには、どのような建設業許可を取得しなければならないのでしょう。

関連する業種は複数あるため、どの業種に含まれるのかよくわからないという方のために、水道工事のうち下水道工事で必要となる建設業許可を解説していきます。

下水道工事とは

下水道工事とは、生活排水を下水本管へ繋げて排水できるようにするための工事です。

工場から排出される産業排水や、家庭から出る生活排水を、排水管により公共下水道管まで流していきます。

下水道管から排水処理場まで運ばれた排水は、綺麗な水へ処理され河川に放流されます。

公共下水道は大きく分けると次の仕組みで成り立っています。

・排水設備 家庭や事業所からの汚水を下水道管に流す設備

・下水道管 汚水を集め浄化センターに運ぶ管

・浄化センター 汚水を処理しきれいな水へ処理する施設

汚水ますを始めとする敷地内の排水設備は住人が工事を依頼しますが、下水道管など敷地外の工事は自治体により行われます。

 

下水道工事で用いられる工法

下水道工事で用いる工法は、主に次の3つです。

・開削工法

・推進工法

・シールド工法

それぞれの工法について簡単に説明します。

開削工法

ショベルカーなどで土を掘った後に、下水道管を並べ土で埋め戻します。

推進工法

管を埋設する位置が深い場所や、川・水道管・ガス管など障害物の下に下水道管をくぐらせるときなど、開削工法で対応できない工事に用いられる工法です。

シールド工法

距離が長いときや大きなトンネルをつくるときに用いる工法です。

 

下水道工事の流れ

敷地外に位置する下水道管工事のうち、家庭から出た汚水を直接受ける枝線の工事は次のような流れで行われます。

①地元工事説明会

②家屋等事前調査

③試験堀工事

④公共汚水ます設置申請

⑤埋設管移設工事

⑥下水道本工事

⑦下水道本工事完了後

⑧供用開始区域の告示

 

下水道工事で必要となる建設業許可の種類

下水道に関連する工事には、「土木一式工事」と「水道施設工事業」がありますが、公道下などの下水道の配管工事や下水処理場の造成工事は「土木一式工事」に該当します。

下水処理場内の処理設備の設置工事は「水道施設工事」です。

何の工事を行うかによって、どの業種の許可取得が必要か変わることに注意してください。

なお、下水道工事にかかわる建設業許可で満たさなければならない要件は次の5つです。

・経営管理を行う責任者を置く

・許可を受けたい業種の技術者を置く

・契約に関する誠実性

・財産的信用基準を満たす

・欠格要件