建設業は現場での作業が多く、頭の中やデスクで考えたたけで作業ができるわけではありません。
実際に手を動かすことが必要であり、まさに「机上の空論」で仕事を進めることはできないといえます。
「机上の空論」とは、机上や頭の中で考えただけで実際には役に立たない考えや意見のことですが、その言葉の意味について説明していきます。
「机上の空論」とは、実現できない理論や計画を意味します。
現実を無視した理想や観念などを批判・揶揄するためのことわざであり、ビジネスシーンでも現場を見ずに作成された上層部からの指示に対する批判として使われることがあります。
「机上の空論」と、同じ意味や似た意味を持つ言葉はいくつかあります。
たとえば次の5つが挙げられるでしょう。
・絵に描いた餅
・砂上の楼閣
・畳の上の水練
・取らぬ狸の皮算用
・紙上に兵を談ず
それぞれ説明していきます。
「机上の空論」の類語に「絵に描いた餅」という言葉があります。
これは、どれほどおいしそうな餅が描かれていても、実際に手にとり食べることができないため、値打ちもなく役にも立たないことを意味します。
対象が実益を伴うべきものなのに、実際には役に立たないという意味ですが、「机上の空論」は実践できないことを指します。
「砂上の楼閣」とは、立派に見えるけれど実際には役に立たないことをたとえて使われる言葉で、できあがったものが使い物にならないことを揶揄するときに使います。
「畳の上の水練」とは、畳の上で泳ぐ練習をしても実際に泳げるわけではないという意味です。
知識はあっても実際にできるとは限らない、実践の重要性を指摘しています。
「取らぬ狸の皮算用」とは、手中におさめていないものから得ることができる利益を計算しても意味がないという言葉で、狸をいきなり得た後のことを考えたときの無意味さを揶揄しています。
「紙上に兵を談ず」とは、「机上の空論」と同じ状態を意味する言葉です。
戦場や敵の様子を知らないままに紙の上だけで兵隊を動かしても勝てないという意味のため、「机上の空論」と同じく理屈だけの世界に留まることに対しての批判や揶揄する言葉として使われます。
そのため「机上の空論」の同義語として、「紙上に兵を談ず」を使う場合もあります。