工事現場や土木作業において土砂を削って積み上げたり、鉱山で岩石を掘削して運び出したり、地下トンネル工事で地面を掘り進んだりと、様々な場面で使われている建機です。
ここでは、掘削という言葉についての基本的な情報から、使われ方の詳細まで、掘削機についてのあれこれを説明します。「掘削」とは「くっさく」と読み、「掘る」と「削る」の2つの言葉が組み合わさった言葉です。
建設工事現場で使用される掘削機は、掘って削るだけでなく、掘削により出た岩石や土砂などを運んだり積み込んだりする機能も備わっています。
「掘削工事」とは、地表から図面により設定された深さまで掘り下げていく工事です。
工事の幅は広く、たとえば庭などを掘削する人力掘削もあれば、大きなトンネルを作るための大型掘削まで、工事の基礎は掘削工事からスタートするともいえます。
公共工事や建築現場では、人力掘削ではなく重機を使った掘削を行って工程を進めていきます。
掘削工事を行うときの主な流れは、
①掘削→切梁設置
②掘削床付け→構造体ではないコンクリート(捨てコンクリート)打設
③地下工事完了後に埋め戻し
④切梁解体→埋め戻し
⑤山留め壁撤去
となります。
掘削機を使った作業は、その作業を地表より上で行うのか、それとも下で行うかによって分けることができます。
地表よりも下を掘り積み上げていくときには、油圧ショベルやホイールローダーを使います。
地表のものを押し出し、妨げをなくすときにはブルドーザーを使うことになるでしょう。
油圧ショベルのアーム先端には、取り替え式のアタッチメントなども多いため、つかみながら掘ったり、すくい上げながら削ったりなど、作業によって使い分けできます。
地下でトンネルを掘り進んでいくシールドマシンや、重量が1万トン以上あり高さも100メートル近くある鉱山用の超巨大掘削機など、一般の方があまり目にすることのない特殊な掘削機も存在します。
掘削機にはサイズがいろいろあるため、たとえば油圧ショベルやブルドーザなどの場合、1台、2台…と数えます。
しかし巨大な掘削機などは、1基と数えるほうが適しています。
なお、ブルドーザーはメートルなど長さ単位ではなく、重さを示すトンで表記されることが多いようです。