建設工事で発生することがある「ガラ」とは、産業廃棄物および建設廃材の総称であり、たとえばコンクリートブロック・レンガの破片・木の柱など様々なものを含みます。
コンクリートガラはコンクリートくずと名称が似ており、違いを理解した上で扱いにも注意することが必要です。
そこで、建設工事で発生する「ガラ」とは何なのか、コンクリートガラとコンクリートくずの違いについて解説していきます。「ガラ」とは、建築用語として使われる言葉であり、産業廃棄物や建設廃材の総称です。
コンクリートブロックやレンガを砕いたものや、柱や杭の木切れなど様々なものを含んでいることが特徴といえます。
ガラの不法投棄が行われると、構造物建築のときに不同沈下の原因となるため、適切な処理が求められます。
建築中の廃材やトラックから荷下ろしすることを「ガラ出し」といいますが、この作業で運ばれるのは廃材のみと限らず、たとえば納品された機器を指定場所まで運ぶことや機器包装部分をゴミ捨て場に持っていくことなどもガラ出しとされています。
「コンクリートガラ」とは、建設工事などで排出されるコンクリートの「がれき」であり、産業廃棄物の種類としては工作物の新築・改築・除去で生じたコンクリート破片その他これに類する不要物として分類されます。
災害で発生した廃棄物も「がれき」と総称することもありますが、コンクリートガラを意味するコンクリートの「がれき」とは別物です。
「コンクリートくず」はコンクリート製品を製造する過程やそれ以外の場所で排出されたコンクリートであり、コンクリートガラは建設現場で排出されたコンクリートです。
そのためコンクリートくずは産業廃棄物のうち、ガラスくず・コンクリートくず・陶磁器くずに分類されることとなり、コンクリートガラとは異なる種類の産業廃棄物として扱うことが必要といえます。
コンクリートガラの9割以上は、細かく破砕し再生砕石や再生骨材として再生利用されており、再生利用されなかったものは安定型最終処分場に埋め立て処分されることになります。
なお、再生利用される場合には、次の作業が進められます。
・重機などで粗めに砕き鉄筋などを取り除く
・固定式破砕機でさらに細かく破砕し磁力選別機で細かい金属類を取り除く
・ふるいを使って分級し粒度を調整し、必要に応じて再度磁力選別機により金属類を取り除く