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農業土木の目的と農業土木技術管理士とはどのような技術者か簡単に解説

2023.03.22
分類:その他

農業土木工事は、農業機械大型化に合わせ、水田の区画整理・拡張工事など圃場整備工事を行うことが多いといえます。

そこで、農業土木の目的や、農業土木技術管理士とはどのような技術者なのか、簡単に解説していきます。

農業土木の目的

農業は、食料を安定供給することを役割とし、国土や自然環境を保全することや景観を良好に形成するといった機能も有します。

そのため農業土木では、農業や農村の持続的な発展に向けた農地・かんがい排水施設整備などを行うことが目的といえるでしょう。

農村の生活環境を整備するために、農地の区画整理を行い、農道を改良したり土層改良したりといったことも行います。

経営規模拡大や農地の集団化、農作業効率化などに向けて行うのが農業土木です。

農業土木技術管理士とは

「農業土木技術管理士」とは、農業土木の設計業務に携わる技術者であり、管理・照査に関する専門的な応用能力があることを証明できる資格です。

(公社)土地改良測量設計技術協会の認定を受け、資格登録することで農業土木技術管理士として活動できます。

資格保有者がいれば、「技術上の管理をつかさどる専任の者」と業務において明記されることとなります。

農業土木技術管理士になる方法

「農業土木技術管理士」になるためには試験に合格することが必要です。

試験は第一次試験と第二次試験があり、合格すれば資格登録することで農業土木技術管理士の認定を受けることができます。

なお、農業土木技術管理士の受験では以下の資格要件を満たすことが必要です。

・農業農村整備分野事業に関する調査・計画・設計・積算・施工・管理等の技術的な実務経験が10年以上

・大学院修了者(修士課程、博士課程)は修了後8年以上の実務経験年数があること

次のいずれかの条件を満たす場合は、実務経験年数が7年以上(大学院修了者は5年以上)に短縮されます。

・実務期間中3年間で農業農村Webカレッジ研修10講座以上の受講を修了している

・実務期間中3年間で農業農村工学会技術者継続教育機構CPD50単位以上取得している

・実務期間中に農業土木分野の指導業務を行う者の監督下で当該業務を通算4年以上行っている(指導業務者は技術士(農業部門)または農業土木技術管理士のいずれかで登録済みの者)

JABEE認定プログラム(農業工学関連分野に限る)を修了している

JABEE修了生は第一次試験が免除されることに加え、受験資格の実務経験年数が3年短縮される特例措置の対象になることがメリットです。