工業団地とは、一定区画の土地を工業用地として整備し、倉庫や工場を計画的に立地させた地域のことです。
国や地方公共団体などが工場群の立地を目的にて造成した土地であり、一団の工場が生産活動を営みやすい条件を整備して立地している地区でもあります。
そこで、工業団地は何を目的にしているのか、そのメリットや経済特区との違いについて簡単に解説していきます。工業団地の目的は、
・工業集積を図ることで中小企業が発展していくことを促す
・大企業が工業の分散化を図るために廉価で広い土地を求める
・高度な情報を持つ大学や研究所と連携を図る
などが挙げられます。
立地として選ばれる場所と工業団地の種類は、
・大規模な河川から工業用水を確保し高速道路や鉄道など内陸交通ができる内陸型工業団地
・港湾に接しって海運で原材料供給・製品搬出できる臨海型工業団地
・空港に接し航空による運輸ができる臨空型工業団地
などに分けることができます。
戦後、全国に工業団地が盛んに作られるようになりましたが、都市計画法でこれらの区画は工業専用地域指定となるケースが多く見られます。
先進工業国では既存工業地帯が過集中することを避けるために、市街地内の工場を集団移転することを目的とするにに対し、発展途上国では工業化を進めるために建設されるという違いもあります。
工業団地とは特定の区画に工場群を集積させて、電気・ガス・交通など整備した地域を指しています。
その目的は先にも述べた通りいろいろありますが、たとえば中小企業の振興を図る中小企業団地なども工業団地に含まれるといえるでしょう。
その一方で経済特区とは、自国の経済を発展させるための税制優遇や手続簡素化といった特典を付加することにより、外資企業を誘致させるための地域です。
工業団地と経済特区は全く異なる性質や目的があるため、混同しないように注意してください。
工業団地には複数の工場などが計画的に集積しています。
複数の工場が集まっていれば、人材・作業・インフラ・工場地帯が集積されることになり、工場の設立や運営で必要になるコストを削減できたり工場から発生する騒音や煙で近隣に与える影響も最適化することが可能となることがメリットです。
それに対し、工業団地近隣は工場から発生する騒音・煙・粉塵・臭いなどの影響を受けやすいことや、一般的に最寄りの駅や都心部からは遠く公共交通期間がそれほど整備されていないことなどがデメリットとして挙げられるでしょう。