工事現場の作業はいずれも屋外で行うことが多く、季節の移り変わりにより作業の効率化が低下することもあります。中でも現場の作業員を悩ませる要因となっているのが春に飛散する花粉です。
花粉が多く飛ぶ時期には、どのような環境でも屋外による作業はつらいものとなるのに、山中の現場では周辺にスギやヒノキが多く存在していて花粉症の作業員の症状を悪化させてしまいます。
そこで、花粉が飛び交う時期には、工事現場で作業を行うにおいてどのような対策を行えばよいのでしょう。
なぜ花粉が鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目の充血やかゆみを発生させるのでしょう。
花粉が体内に入ったときには、アレルゲン物質として体が判断するので排除する抗体を作ります。抗体は体内の花粉をどうにかして外へ排出しようとするため、鼻水やくしゃみ、涙などの症状となってあらわれるのです。
そして鼻づまりは花粉が外から体内に入らないように働いているからとされています。
人によって抗体の量が異なるため、花粉症の重症度やあらわれ方に差がでるようですが、突然花粉症になるのはその方の抗体の量が一定数を超えたことによるもののようです。
工事現場でくしゃみが止まらず、目にかゆみがあらわれ充血し、さらに頭がぼんやりとするといった症状は危険です。高所作業などを行っているときなど、仕事に集中できなくなることは避けるべきといえるでしょう。
症状を抑えるために薬を飲んで対応する方法もありますが、薬の種類により眠気を誘うものもありますので、車両の運転や機械の操作などは事故につながる可能性があります。
では建設工事の現場において、どのように花粉症対策を行えばよいのでしょうか。
体内に花粉を入れないためにマスクの着用や花粉をブロックするスプレーなどを使用してみましょう。携帯用のものであれば工事現場に持ち込むこともできます。
目にかゆみが生じて仕事に集中できない場合には、上下から花粉が入らないようにブロックできる花粉対策用の眼鏡などもあるので試してみるとよいでしょう。
花粉対策用の眼鏡であれば、石が飛んでくる現場などは目を危険から守る役割も担いますので一石二鳥といえます。
花粉対策は屋外だけでなく、現場事務所などの室内でも行うようにしましょう。
ホコリと一緒に花粉も運ばれてくるので、事務所に入るときには作業服に付着したホコリと一緒に花粉も払い落とすことが大切です。また、加湿器や空気清浄機なども使うとより効果的です。