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地下工事とはどのように進めていく?工法による違いとそれぞれの内容

2020.05.09
分類:その他

地下工事計画は、建設工事を着工する前に所轄の労働基準監督署長に届出を行う建設工事計画書届の基となる計画を指しています。

地下工事場所の変化により土質や地下水の条件も異なることから、想定していなかった事故のリスクも高くなります。そのため、十分調査を行った上で計画を立て実施することが求められるでしょう。

実際に地下工事を行う場合には、どのような種類があるのかその内容をご説明します。

地下工事の種類とそれぞれの特徴

地下工事は、主に次の2種類の方法があります。

逆打ち工法

工期短縮と周辺環境を配慮し安全性の高い地下工事の実現が可能な工法です。本設の床梁を山留め支保工として利用し、地下躯体を上階から下階に掘削することと躯体の構築を繰り返し行います。

掘削終了後に基礎部から順に上階へコンクリートを打設する順打ち工法に対し、掘削の進行に従いながら1階床からB1階、B1階からB2階というように下階に向かい施工を進めますので逆打ち工法という名称となっています。

本設の床梁を切梁支保工として使用するので、地下工事の施工は安全性が保たれ周辺地盤に影響が及びにくいことがメリットです。

また、地下工事と地上工事を併行して進めることも可能であることから、工期を短縮することもできます。

F床梁を作業床として利用し、周辺に騒音や粉塵などの影響が及ぶことも抑えることが可能です。

1階の床を最初につくるので、そこが蓋となり地下工事の騒音が外にもれにくくなることが大きな特徴でありメリットといえるでしょう。

順打工法

地下階を構築するとき、周囲の土が崩れないように山留め壁を支保工などで張り巡らせておいてから地下空間を作っていきます。最下層からコンクリートの打設などを行うこととなり、複数階ある場合は不要な切梁は撤去しながら上階を構築します。

建物を建てる深さまでの土を重機ですべて取りのぞき、最も低い階から地上へと順番に建物を建てる工法です。

都市での工事や工期が比較的短く設定されている場合には、騒音対策と地上階・地下階を同時工事可能となる点からも逆打ち工法が用いられやすいといえます。

 

地下工事と地上工事はどちらが大変か

地下には土やそれまで建築されていた建物の基礎コンクリートなどが残っていることもあり、それらを重機で外へと出す作業が必要です。

そして周辺の地盤がくずれないよう仮設の壁をつくらなければなりません。

これらの作業を行った上で建物を建てはじめるため、同じ階数の工事を行うと仮定すると、地下工事の方がはるかに大変といえるでしょう。