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工事の元請け企業の多くは財閥系列?過去にあった財閥とそのグループ会社

2020.06.22
分類:その他

工事を行う建設業者なら知っておきたいのが、過去にあった財閥の存在です。

日本にあった10大財閥には三井・三菱・住友・安田・浅野・古河・大倉・野村・日産・中島などがあり、さらに渋沢・薩州・日窒・日曹・理研を加えた15大財閥がありました。

終戦後、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が連合国軍占領下の日本で過度経済力排除政策による財閥解体を実施しますが、1997年の独占禁止法の改正で純粋持株会社の設立が許可されたことから、財閥だった企業同士は企業グループとなり再度集結するようになったのです。

旧財閥とされる関連企業は、現在の建設業界で今も活躍しているところばかりですので、中でも三大財閥とされる三井・三菱・住友を中心にどのような企業がその傘下なのかご紹介します。

三井財閥

三井越後屋(三越・三井銀行)を源流とし、太政大臣・藤原道長に発しているとされています。

江戸時代に、質屋・酒屋を生業とする越後屋、そして呉服・両替を生業とする三井が発端となったわけですが、財閥解体後は三井グループとして引き継がれています。

建設業界では、三井化学、三井共同建設コンサルタント、三井金属鉱業、三井住友建設、三井精機工業、三井石油、三井物産、三井不動産、三井ホーム、太平洋セメント、ダイセル化学工業、西日本電線、日本製鋼所などが知られています。

三菱財閥

土佐藩出身の岩崎弥太郎の三菱商会を基盤として、明治政府の保護も得ながら海運業を独占した後、造船業・鉱業・鉄道・貿易といった様々な分野に進出したことで知られています。

財閥解体後は今の三菱グループに引き継がれています。

建設業界では、三菱化学、三菱地所、三菱自動車工業、三菱重工業、三菱製鋼、三菱電線工業などが系列企業として知られています。

住友財閥

世界財閥家系で最も古い歴史を持つ住友家の先祖は平家一門といわれており、室町将軍に仕えたとされています。

室町時代以降、富士屋の屋号で薬販業、泉屋の屋号で銅吹を行ったことで、江戸時代に銅山経営・銅精錬業・貿易・両替といった分野にも進出しました。

財閥解体後は今の住友グループに引き継がれています。

建設業界では、住友大阪セメント、住友金属鉱山、住友金属工業、住友軽金属工業、住友精密工業、住金物産、住友化学、住友重機械工業、住友建機、住友電気工業、住友電設、住友ゴム、日新電機、住友林業、住友不動産、三井住友建設などが系列企業として知られています。