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鉄骨造と鉄筋コンクリート造は何が違う?鉄骨造を選ぶメリットとは

2020.07.20
分類:その他

名称から、鉄骨造と鉄筋コンクリート造を混同してしまうこともあるようです。しかし建設工事を行う上で、この2つの違いはしっかり理解しておきましょう。

建築業界では鉄骨造と鉄筋コンクリート造という言葉では間違いやすいため、鉄骨造はS造、鉄筋コンクリート造はRC造という名称で呼ぶことが多いといえます。

鉄骨造と鉄筋コンクリート造の大きな違い

鉄骨造の場合、柱と梁など建物の主要構成部は鉄骨で構成されます。

木造の場合はすべて木材で構成されますので、木造建築の建物より鉄骨造の建物のほうが耐久力や耐震力の強度は高くなります。

鉄筋コンクリート造はコンクリートを鉄筋の空いた部分に流し込み、柱や梁を構成した構造です。

どちらも地震などが起きたときの耐久力や耐震力は木造より強くなりますが、鉄骨造と鉄筋コンクリート造の大きな違いは柱と梁を結合する部分にあります。

鉄骨造は地震が発生したときも柔軟性を備えるためのピン結合という方法が用いられていますが、鉄筋コンクリート造の場合は強固性を重視した鋼結合という方法でつながれています。

 

鉄骨造の外壁材として使用される材質は?

鉄骨造の場合、外壁に用いられることが多いのは軽量気泡コンクリートであるALCパネルです。梁部分に補強金具を使ってALCパネルを固定し、さらに結合部分にはモルタル材、つなぎ目にはシーリング材(防水材)を流し込みます。

 

鉄骨造の種類と特徴

鉄骨造には軽量鉄骨と重量鉄骨があり、鋼材が厚く軽量鉄骨よりも強度を高めているのが重量鉄骨です。

建物の規模によりどちらを使うのか分けられることが多いですが、軽量鉄骨は厚みを抑え重量を軽くしているため規模の小さな建物に用いられます。それに対し重量鉄骨はビル工法やマンション工法など、大きな規模の建物に使われることが多いといえるでしょう。

 

鉄骨造の建物は何年もつ?

建物の建築工事で鉄骨造を選ぶ場合、どのくらいの年数で安心して住みつづけることができるか重視することでしょう。

この場合、建物の耐用年数を参考にするなら鋼材の厚みによってその年数が異なる点に注意してください。

4mm以上…34

34mm27

3mm未満…19

ただしこれはあくまでも目安であり、法定耐用年数分、建物がもつというわけではありません。

鉄骨造の場合、注意しなければならないのはサビの発生です。さらに鉄骨の厚みを増やせば強度などはあがりますが材料費もその分、高額になります。

そして軽量鉄骨なら建物そのものの重さも比較的軽いので杭は不要であるケースもあるのに対し、重量鉄骨は重みがあるため補強工事が必要となる場合もありますのでその点を留意してもらうことも大切です。