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会社が倒産する原因とは?経営の中で気をつけていくべきこと

2016.09.09
分類:その他

経営不振で倒産の危機に直面している企業は想像より多く存在していますが、実際に倒産してしまう企業数は5年間で約7万社を超えている状況です。倒産に至る原因は企業によって様々ですが、原因を作ってしまわないように意識して事業を運営していくようにしましょう。

 

 

売上低下による倒産

倒産する原因の7割を占めているのが売上低下によるものです。売上が低下しないように常に顧客動向と競合動向を確認し、自社商品についても先を見据えて取り入れていくことが必要になるでしょう。業績悪化放置のしわよせによる倒産する原因の1割程度がこの既往のしわよせによるものです。業績が悪化しているのに状況を据置いた結果によるもので、主にワンマン経営を行う社長や経営能力不足の2代目社長などが会社を引き継ぎ、結果として何も対策を講じなかったことが原因で起こります。

取引先との連鎖倒産

倒産原因全体の約6%を占めるものが連鎖倒産で、建設業、製造業、卸売業、小売業に特に多く見られます。特定の取引先に売上を依存している状況により起こりやすく、取引先が倒産した際に巻き込まれる形で倒産します。なるべく売上を限定した取引先に依存しない経営体制を構築することが必要になります。

資本金不足による倒産

倒産原因の約5%を占めるものが過少資本によるもので、資本金が少ないことが原因で事業運営ができなくなることです。最低資本金制度が撤廃されたことで誰もが簡単に法人設立できるようになり、決意や能力不足のまま起業して運営できない状況に陥る傾向にあります。

ルーズな経営による倒産

経営者の能力が不足していること、組織全体の管理体制が整備されていないことなどが引き金となり、さらに資金使途が業務以外にあることで業績が悪化するなど経営がルーズなことにより倒産してしまうケースもあります。

過剰な設備投資による倒産

リターンを大きく見込むあまりに設備投資に資金を投資しすぎてしまうことで財務悪化という結果を招き倒産するということがあります。設備投資は固定資産のためキャッシュフローを悪化させるということを理解しておく必要があります。定期的に設備投資を必要とする事業の場合には、数値と事業計画を照らし合わせながら無理なく行う必要があります。

金銭取引などの信用低下による倒産

取引先や顧客から信頼を失い取引不能な状況に陥ることが原因で倒産するケースですが、主には金融機関の融資が見送られることなどがあげられます。取引先への支払いなどもそうですが、金銭関係は期日を守り正しく誠実に行っていかなければ信用を失います。

倒産原因を作ってしまわないために

他にも倒産してしまう原因は多くありますが、要因としては外的なものか内的なものかにわかれます。販売不振や連鎖倒産などの外的要因については取引先に売上依存をしないことやアンテナを外に向けることで予防できる部分もあります。さらに経営が失敗してしまうといった内的要因に関しては経営意識により防ぐことが可能となりますので経営の質を高めていくように意識しましょう。