大手総合建設会社である清水建設は、首都圏近郊にサテライトオフィスを整備することを2020年12月に決めました。
そのきっかけは新型コロナウイルス感染拡大であり、在宅勤務利用を促進しているからです。
しかし自宅では出社したときと同じ執務環境を確保しにくいこともあるため、自宅ではない場所でのテレワーク環境を従業員に提供しようと、サテライトオフィスの導入を決めたとされています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、感染予防対策を重視しながら働くことが必要となっています。
多くの企業ではテレワークを導入するなど、できるだけ人と人が接触せず仕事を勧められる環境を確保する動きが高まっていますが、建設業でも検討しなければならない課題といえます。
十分な準備期間がないままリモートワークを迫られ、自宅では集中して仕事に打ち込むことができないといった悩みを抱える方も少なくないため、どうすれば快適に働いてもらえるか考えなければなりません。
そこで注目されているのがサテライトオフィスで、本社や本拠地から離れた場所に小規模なオフィスを設け、働いてもらう方法です。
自宅に仕事を持ち込めるスペースが確保できないときや、インターネット環境にないときなどでも、サテライトオフィスがあればそれらの問題を解消できます。
サテライトオフィスはコロナ禍だけでなく、収束後のアフターコロナを見据えた上での働き方改革の一環としても注目されているといえます。
清水建設では初弾として、首都圏6か所にある社員寮の中に執務スペース100席を設置しています。
社外オフィススペースも賃借により設置し、7か所のサテライトオフィスを開設することが予定されているようです。
2020年12月1日に社内サテライトオフィスが開設された6か所の社員寮には、食堂・共用スペースにオフィス什器・通信設備・個別ブースなどが配置されました。
開設する予定の社外サテライトオフィスに設けられるのは約700席で、社内・社外を合わせ本社執務席の2割強である合計800席の執務スペースが確保されます。
さらに2021年5月には、本社をフリーアドレス化するなど、場所や時間にとらわれることなく働くことのできる環境を従業員に提供していく方針としていますので、他社でも同様の動きが見られるようになるかもしれません。