建設工事現場には資材や土砂を積んだトラックが走っていることを見かけることがありますが、トラックとダンプカーは何が違うのかよく分からない方も少なくありません。
トラックは貨物など運ぶ車のことですが、ダンプカーは荷台が後部に備わっており、載せたものを一気に滑り下ろすことができるという特徴があります。
このうちダンプカーなどは種類が多く、運ぶものによって種類が異なるため、見分けがつきにくい方もいることでしょう。
そこで、建設工事で使用するダンプカーの種類とその特徴についてご説明します。
ダンプカーは材料・土砂・廃棄物など様々なモノを運搬したり荷下ろししたりするときに使います。
建設工事で欠かすことのできない重機といえますが、荷台寸法や最大積載量によって大型・中型・小型に分けることができます。
全長12.0m以内・全幅2.5m以内・全高3.8m以内・車両総重量11.0t以上のダンプカーが大型ダンプで、10tダンプと呼ばれることもあります。
全長12.0m以内・全幅2.5m以内・全高3.8m以内・車両総重量11.0t未満のダンプカーが中型ダンプで、一般的に4トンダンプと呼ばれるものも含まれます。
全長4.7m以内・全幅1.7m以内・全高2.0m以内・車両総重量5.0t未満のダンプカーを小型ダンプと呼びます。
ダンプカーは構造によっても種類が次のように分けられます。
それぞれ特徴なども異なるため確認しておきましょう。
・ローダーダンプ…荷台を油圧シリンダーで動かす機能と、後方にスライドさせ後部を地面に着地させる機能が備わっています。土砂だけでなく小型建機などの運搬も可能です。
・サイドダンプ…左右に荷台が傾くため、広さのない場所や一方通行の道などで高校転換せず土砂や資材を下ろすことが可能です。
・リアダンプ…荷台を持ち上げ土砂や資材を後方にすべり下ろすことができ、工事現場で見かけることの多い一般的なダンプカーです。
・強化ダンプ…荷台の床板が厚めに作られているため、とがった石や岩の運搬に向いている頑丈さが特徴のダンプカーです。
・3転ダンプ…荷台は後方・左右の3方向にスライドできることが特徴のダンプカーです。
・コボレーン付き…荷台の側面のアオリにシートが取り付けられているため、土砂のこぼれを防ぎ安全に走行できることが特徴のダンプカーです。
・クレーン付きダンプ…小型クレーンが備わっており、荷物を吊るすことができるダンプカーです。
・Fダンプ(Lゲートダンプ)…荷台の後方のリアゲートは、通常の上付き・下開きではなく下付き、上開きになっていることが特徴です。ゲート部分が平面になるため、大きめの積載物もスムーズに運ぶことが可能となります。