建設業界で働くときに役立つ資格はいろいろありますが、たとえば電気・通信系の資格として電気工事士や電気主任技術者、施工管理系の資格である電気工事施工管理技士や建築施工管理技士など多種多様です。
資格を取得することによって、客観的に見たときスキルを保有する者であることを証明できることはメリットといえます。
会社内だけでなく取引先など、社外でも信頼・尊敬されるようになり、資格がなければできない業務も担当できるなど、仕事の幅が広がります。
そこで、建設業界で働くとき保有しておくとよい資格の中でも、近年特に注目されている電気・通信系の資格を一部紹介していきます。
電気工事士は第一種・第二種に分かれており、第二種では一般住宅や小規模店舗などの電気工事が可能となるのに対し、第一種を取得すると最大電力500キロワット未満の施設での工事もできるようになります。
どちらも筆記試験と技能試験に合格することが必要な国家資格であり、第二種は毎年2回受験することができます。
第二種電気工事士の筆記試験は、電気関係の基礎理論や施工・検査方法など、7つの分野から50問出題されることになり、技能は電流・電圧・電力・抵抗の測定課題から電線接続・配線工事・電気機器と配線器具の取付けなど複数の課題から1題が出題されます。
電気主任技術者は第一種から第三種まであり、どれを取得するかによって扱うことのできる工事が異なります。
第三種では、電圧が5万ボルト未満の電気設備工事の他、保守・運用の監督が可能となります。
第二種であれば電圧17ボルト未満まで可能となり、第一種ならすべての電気設備工事が可能です。
第一種と第二種は多肢選択試験と記述試験に合格することが必要で、第三種は多肢選択試験に合格すれば取得できます。
第一種と第二種の合格率は5%以下、第三種の合格率は10%前後となっているため、いずれも難関といえる資格です。
学科は、理論・電力・機械・法規分野から出題されます。
電気工事施工管理技士は1級と2級があり、建設工事現場の照明・変電・発電設備など、電線工事の監督が可能となります。
試験は四肢択一と記述式学科、そして実地試験があります。建設業法など法規の出題が多い傾向が見られます。
1級は40%台、2級50%台後半から60%台前半なので、比較的取得しやすいといえるでしょう。