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工事現場で使用する車両系の解体用機械の運転技能講習修了義務について

2022.04.25
分類:その他

機体質量3t以上の車両系建設機械(解体用)の運転作業に従事する場合、労働安全衛生法に基づいた運転技能講習を修了することが必要と義務づけられています。

解体用機械の対象は法改正によって「ブレーカー」に加え、

「鉄骨切断機」

「コンクリート圧砕機」

「解体用つかみ機」

3つの鉄骨切断機等が新しく対象機種として追加されていますので、必ず講習を受けるようにしてください。

工事現場で使用する車両系の解体用機械の種類

解体用の車両系建設機械は、「労働安全衛生法」に規定されている建設機械で、動力を使って不特定の場所に自走できる機械のことです。

車両系建設機械は次の6つに分類されています。

①整地・運搬・積込み用(ブルドーザー・トラクターショベルなど)

②掘削用機械(ドラグショベルなど)

③基礎工事用機械(くい打機・くい抜機など)

④締固め用機械(ローラー)

⑤コンクリート打設用機械(コンクリートポンプ車)

⑥解体用機械(ブレーカーなど)

⑥の解体用機械を運転するときには、「車両系建設機械(解体用)技能講習」を修了していなければなりません。

解体用機械の多くは、ショベル系建設機械であるドラグショベル(油圧式ショベル)のバケットを、解体用の作業装置に換えることで解体用機械となります。

建物の種類によっても用いる解体用機械は異なり、たとえば木造家屋などの解体には、油圧で駆動するつかみ具を装着した解体用つかみ機が使われます。

それに対し鉄筋コンクリート造の建築物の場合には、打撃式破砕具やコンクリート圧砕機が使用され、鉄骨などを切断する鉄骨切断機などが使用されます。

これらの業務に従事する際は技能講習修了証等の携帯が義務づけられていますが、機体質量3トン未満の場合には「小型車両系建設機械(解体用)運転特別教育修了者」でも運転業務に就くことが可能です。

 

講習時間と必要な免許

保有する免許や資格などで、講習の一部が免除されることがあります。

下記の講習時間が適用されるために必要な免許・資格は以下のとおりです。

3時間…建設機械施工技士1級(ショベル系)または2級(第2種)合格者

5時間…車両系建設機械(整地・運搬・積込み及び掘削用)技能講習修了者

11時間…建設機械施工技士1級(トラクタ系・ショベル系以外)または2級(第46種)合格者

14時間…大型特殊自動車免許所持者・不整地運搬車技能講習修了者・(大型・中型・準中型・普通のいずれかの)自動車免許所持者で(整地等または解体用)小型車両系建設機械または不整地運搬車の特別教育修了後に当該機械の運転業務経験が3か月以上ある方

18時間…自動車免許がない方のうち、(整地等・解体用)小型車両系建設機械・不整地運搬車の特別教育を修了後に当該機械の運転業務経験が6か月以上ある方

34時間…車両系建設機械(基礎工事用)技能講習修了者

38時間…上記以外の方