家の外側の工事を外構工事といいますが、建物本体ではなくそれ以外の外側の工事のことです。
この外構工事にもいろいろな種類があり、門柱や門扉、カーポートの設置、境界や目隠しを目的として設置する塀や垣根、フェンス、さらにはウッドデッキの設置やガーデンルームなどの構造物の設置なども含まれます。
外構工事は建設業許可を取得する場合、どの業種に該当するのだろうか…と考えることもあるかもしれませんが、「とび・土工・コンクリート工事」の建設業(業種)に含まれます。
建設工事の例示を確認すると、次の工事が「とび・土木・コンクリート工事」に該当する工事として扱われています。
・とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物の揚重運搬配置工事、鉄骨組立工事、コンクリートブロック据付け工事
・くい工事、くい打ち工事、くい抜き工事、場所打ぐい工事
・土工事、掘削工事、根切り工事、発破工事、盛土工事
・コンクリート工事、コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、プレストレストコンクリート工事
・地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留め工事、仮締切り工事、吹付け工事、法面保護工事、道路付属物設置工事、屋外広告物設置工事、捨石工事、外構工事、はつり工事、切断穿孔工事、アンカー工事、あと施工アンカー工事、潜水工事
以上のことから、外構工事も「とび・土工・コンクリート工事」に含まれることとなります。なお、とび工事、ひき工事、足場等仮設工事他に「工作物解体工事」も以前まではふくまれていたのですが、平成28年6月1日以降は新たに「解体工事業」が新設されたことにより削除されています。
とび・土工・コンクリート工事業の建設業許可を取得する場合に必要となる要件のうち、経営業務の管理責任者を満たすかどうか注意が必要です。
まず経営業務の管理責任者は、許可申請者が法人なら常勤役員、個人なら事業主本人に次の経験があることで経営業務の管理責任者としての要件を満たすことが可能となるでしょう。
・とび・土工・コンクリート工事業に関する経営者としての5年以上の経験
・とび・土工・コンクリート工事業以外の建設業における経営者としての7年以上の経験
専任技術者は、建設業許可が一般なのか特定かにより、要件が異なりますが、ここでは一般建設業許可の専任技術者の要件についてご説明します。
まず、次のいずれかの資格を保有する方が役員や従業員にいれば要件を満たしますので確認してみましょう。
・1級建設機械施工技士
・2級建設機械施工技士(第一種~第六種)
・1級土木施工管理技士
・2級土木施工管理技士(土木または薬液注入)
・1級建築施工管理技士
・2級建築施工管理技士(躯体)
・技術士法 技術士試験 建設・総合技術監理(建設)など
・職業能力開発促進法 技能検定(型枠施工、とび・とび工・コンクリート圧送施工など)
・地すべり防止工事(資格取得後実務経験1年を要する)
これらの資格を取得していなくても、大学で土木工学や建築学に関する学科を卒業し、とび・土木・コンクリート工事業に関する3年以上の実務経験があれば要件を満たすことが可能です。
さらに大学を出ていない場合でも、高校で土木工学や建築学に関する学科を卒業し、とび・土工・コンクリート工事業に関する実務経年が5年以上あれば要件を満たしますし、大学や高校で指定学科を学び卒業していなくても、とび・土工・コンクリート工事業での実務経験が10年以上あれば要件を満たすことができます。