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転倒予防の必要性とは?労働災害による死傷者数減少のために

2016.08.11
分類:その他

建設業で発生している休業4日以上の死傷者事故の原因は、墜落や転落が最も多く次いで切れ・こすれ、飛来・落下、巻き込み・はさみ、転倒となっています。土木・建設工事が増えると慌ただしい作業の中で工事の追い込み等から労働災害が起きやすい状況になることが考えられます。他にも人出不足、高齢化問題、未熟練労働者といった人材不足を要因とした労働災害も予想されます。

 

 

 

まずは仮囲いを設置する

 仮囲いは防犯や安全のための対策だけでなく、遮音や遮風を目的としており、工事期間中は工事現場と外部を遮断することが可能となります。工事施工者や発注者、設計者の顔・姿勢とも言える設備ですし、工事に伴って第三者に対する安全・広報を兼ねるための施設とも言えます。

転倒予防のための安全対策

 建設業で行える安全対策には様々なものがあります。労働者の安全を守り、第三者に被害が及ばないように、そして企業を守るためにしっかりと対策を行うようにしましょう。

・墜落、転落災害を防ぐために

墜落の危険が高い高所作業を行う場合には、足場や作業床、手すりを設置して墜落防止措置を講じるようにしましょう。取り付けが困難な場所でも安全ネットや安全帯を使用するなど、万が一の際の安全設備を徹底させましょう。

・脚立、はしご災害を防ぐために

移動はしごはしっかりと建物に固定し、転移防止措置を講じることが必要です。また、脚立や伸び馬を使う際には脚部の滑動や沈下に注意し開き止めを使用するようにしましょう。

・移動式クレーンの転倒災害を防ぐために

積載型トラッククレーンは旋回方向によって車両の安定が異なってきますし、定格総荷重はアウトリガの張出幅によって変わります。取扱説明書などを良く読んで確認しておくようにしましょう。

・巻き込み、はさみ災害を防ぐために

車両走行範囲へ立ち入ることを禁止するために所定の位置に誘導員を配置し、後進時の安全確認を徹底して行いましょう。

・切れ、こすれ災害を防ぐために

作業を始める前に携帯用研削盤は砥石を装着、携帯用丸のこ盤の歯の接触予防装置機能の確保などを行いましょう。

・飛来、落下災害を防ぐために

クレーン作業の場合には兼用機械の導入を行い、車両系建設機械の用途外使用は原則禁止を守るようにしましょう。また、荷の吊りあげ作業の際には、下に人を立ち入らせないように徹底しましょう。

・交通労働災害を防ぐために

過積載を防ぐために安全運行を基本とし、荷の積み卸し作業を行う際には荷台から墜落災害が起こらないようにしましょう。また、保護帽を着用するなども必要です。

建設現場での転倒などによる労働災害を防ぐために

 建設現場での労働災害には、墜落、転落、転倒、飛来、落下、巻き込み、はさみ、切れ、こすれなどの災害が多発しています。このような状況を回避するためには事前に事故を防ぐための取り組みが重要となりますので、労働者が安全に作業が行えるためにしっかりと対策を講じて行くようにしましょう。