建設工事業情報ラボConstruction Business Information Lab

建設業界を取り巻く様々な問題とは?

2017.06.21
分類:その他

現在建設業界を取り巻いている環境は悪化しており、低価格による過当競争などで資金面の体力勝負といった状況に追い込まれていると言えるでしょう。
需要と供給のバランスの崩壊など、回復するには建設業者数が縮減されることが望まれるといった状況です。
様々な問題が取り巻く建設業界ですが、どのような部分が特に問題視されているのでしょう。


導入された総合評価方式は?
高い技術力を身につけ、品質を向上させることが建設業には求められます。
公共事業の品質を確保するための能力の優劣を考慮する総合評価方式の導入など、技術力を高く確保している建設会社にとっては有利と思われました。
しかしその評価も実際は曖昧で、評価する者の主観によるものが多いことや建設業者にも負担が大きいと言った問題もあるようです。


現場環境の改善も必要?
建設業は閉鎖的で独善的な現場環境を改善させることが必要です。工事現場の環境改善のためには、イメージアップ経費を費やすことになるでしょう。
しかし実際にはコストもかかるため、イメージアップを積極的に図っている現場は多くない状況です。


人材不足は最も深い問題
更に団塊世代が大量退職し、優秀な技術者や職人が流失する現状に加えて、新卒者の建設業離れや企業力が低下していることで新卒採用が厳しいといった人材問題も抱えています。
人材教育に費用を費やすことができないことも、将来の技術者が育たないという部分で問題視されています。


今後抱える問題は改善される?
総合評価方式については、今後改善の余地があることで見直しがされていくことが予想されます。しかし技術の優秀な企業でも勝ち残れるかどうかは疑問が残ります。
さらにイメージアップ活動も、現場に合わせた手段を検討して公益性を訴える必要があるでしょう。
ただ、先にも述べたとおり人材不足で一人あたりの負担や経費の問題が大きくなっており、イメージアップに時間や費用を費やせないことから商社任せにしてカタログから選択するといった会社も増えている状況です。


会社が様々な問題に対応するには?
様々な問題を抱える建設業界ですが、その中で生き残るためにまずは全社一丸となった経営改革が必要だと考えられます。
経営者に向けた経営コンサルティングは存在していても、現場に向けたコンサルティングはありません。さらに経営コンサルティングは経営する側の立場で行うため、現場の負担を増加させてしまう要因でもあります。
そのため現場サイドに立って、イメージアップや創意工夫などのコンサルティングが必要だと言えるでしょう。一人ひとりが意識改善できるように、土台を築きあげていくことが必要です。