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建設現場の安全対策はヒューマンエラーを防ぐこと!

2018.01.19
分類:その他

建設現場で起きる労災事故は、生命に関わる事もあるので防ぐ対策を重視することが大切です。
その中でも注目したいのは「ヒューマンエラー」による事故で、人為的過誤やミスなど意図しない結果を生じる、人の行為による事故は重要視する必要があると言えるでしょう。


なぜヒューマンエラーは起きる?
建設現場は安全対策が難しいと言われていますが、その理由として、現場の作業内容が日々変化すること、多業種の専門工事業者が入場していること、単品受注生産であり、雇用期間が短いなどの特徴が関係していると言えます。
1つの建設現場には色々な事業者と作業員が存在し、同条件で同じ物を作ることはなく、一度だけの現場で様々な作業を行うという形です。
このようなことから、安全対策を講じたくても適切に行うには限界があるので、作業のマニュアル化や作業員同士の連絡や調整、作業員に対する継続的な教育や訓練も難しいと言えるでしょう。


具体的にどのように対策を講じる?
ヒューマンエラーを防ぐ具体的な対策としては、人は誰でも間違えることを前提に、可能な限りで適切な安全設備を設置することを検討しましょう。
ヒューマンエラーのうち、不注意、パニック、近道行動本能、錯覚、場面行動本能、単調作業による意識低下などが要因のものについては、適切に注意力を瞬間で働かすことができない状態なので、最終的な安全確保は人の注意力に頼らなくて良い安全設備を整備することが必要です。
具体的な対策としては、例えば安全帯や墜落防止ネット・手すりの設置、各種保護具を着用する、差し筋の養生キャップや曲げ加工、安全弁・ガス警報器・漏電遮断機・重機の接触防止などの各種リミット装置などが挙げられます。


作業員にエラー発生状態が内在しているなら
ヒューマンエラーのうち、未経験や中高年の機能低下、疲労、危険軽視、連絡不足、集団欠陥などは、作業員にエラーが発生しやすい状態が内在していると言えますので、危険な状況を作らないようにすること、そして早期に発見して改善が可能な安全管理活動を行うことが必要です。
安全管理活動の例として、作業の技能教育や訓練、安全衛生に関しての教育や訓練、ヒヤリハット情報の収集や共有、現場での声の掛け合いなどが挙げられますし、現場の状況に応じた活動の工夫を行う必要があります。


ヒューマンエラーをなくすことは労災をなくすことに
ヒューマンエラーを防ぐことによって、なくすことができる労働災害もありますし、守ることができる命もあります。人は誰でも間違えるものと考え、安全設備や安全管理活動を充実させながらヒューマンエラーを補い合うことができる現場の雰囲気づくりも必要となるでしょう。