建設業界の労働者不足が高水準の理由とは?
建設業界は深刻な労働者不足や人手不足にある状況ですが、ここ数年はビルやマンションなどの建築需要が高まっている状況とも言えます。しかし、極端な増加が見られるわけではなく、ビルを建てたいけれど業者がなかなか見つからないという状況まで起きているようです。
労働者不足の背景にあるのは少子高齢化と言えますが、特に建設業界は突出して人手不足に悩まされている状況です。
その理由には次のような事が考えられます。
3Kのイメージが強い
以前「3K」という言葉が使われていた事がありますが、「きつい」「きたない」「きけん」の頭文字の「K」を表した言葉で、敬遠される職種である事を意味していました。
肉体労働など体力を使う仕事である事が多く、建設業界はその代表と言われていましたが、外面からのイメージだけで実態を表しているものとは言えません。
しかし、このようなイメージに加えて、バブル期に多発したゼネコンの汚職事件や談合といった不祥事、手抜き工事や施工不良といった問題など、ますます建設業界の印象を悪化させる事件などが多いのも問題です。
バブル崩壊やリーマンショックなどの経済危機が起きた時には、多くの人材がリストラされたという事もあって、景気に左右されやすい業界である事を印象付けてしまった事も理由と言えるでしょう。
賃金部分での不満が多い業界?
特に地元密着型の中小建設業者は人材獲得に苦労している状況です。大きな受注はゼネコンが独占して中小はその下請けとして受注する構造が基本ですが、この構造によって賃金のレベルも企業の規模に比例する事が多くなっています。
中小でも高い技術力があれば大きな収益をあげる業界もある中、中小企業が下請けから脱却する事ができない建設業界の場合、技術力は高いのに大きな収益を得る事ができないという状況と言えるでしょう。
建設業界の人気を回復させるには?
建設業界が人気を回復させるために労働環境を改善させるようにしましょう。現在では週休2日制が当たり前になっていますが、建設業は日曜日だけが休日という事が多いようです。
しかし、雨の日に作業ができずに休みになる事を考えると、休めば給料がその分減る仕組みであれば喜ばしい事とは言えません。
さらに土曜も休みにして週休2日制を導入してしまうと、労働者の賃金はさらに下がってしまいますので、完全な日給・月給制度を改善させて月給を保障するといった方法や、シフト制で連休を取得しやすくするといった方法を検討しましょう。